■カンロは塩入りの飴やグミを大幅に拡充
また、カンロは春夏シーズンに向けて飴やグミなど、塩入り商品を前年の8品から15品へと大幅に拡充した。塩分補給に加え、気温に左右されずに夏場を楽しめる商品として、夏のキャンディ需要を幅広く取り込む考えだ。
カンロは塩入りの飴やグミを大幅に拡充
25年も発売していた塩入り商品のうち「塩カンロ飴」の26年5~6月の売り上げは、計画比4.8%増、「やわらかはちみつ梅」は同16.2%増と好調に推移した。特に「やわらかはちみつ梅」は、パッケージ全体を夏仕様のブルーに刷新し、「冷やしてもおいしい」のコピーを入れたところ店頭での視認性が高まり、販売につながっているという。
塩を取り入れた商品を増やすねらいについて、同社マーケティング本部CX推進部の高田橋輝一氏は「1年の半分が夏と言われるほど夏が長期化し、春や秋が短くなっている。夏の暑さ対策へ向けて、キャンディのリーディングメーカーとして提案できることがある」と強調。商品選択の基準が多様化するなか、塩配合による機能性と菓子の持つ情緒的な価値の両立をめざし、新商品を開発したという。
その象徴が、「金のミルク」ブランド初の塩フレーバー「金のミルクキャンディ 塩ミルク」だ。北海道産生クリームの濃厚でまろやかな味わいを保ちながら、ドイツアルプス産の岩塩「アルペンザルツプレミアム」を練り込んだもの。開発にあたり、当初は大粒の岩塩も検討したが塩味が強く、なめた際にざらつきが出たため、粒子の細かいアルペンザルツに変更したという。
「金のミルクキャンディ塩ミルク」
また、「やさしい塩グミ」は、グミのゼラチンと塩の配合の難しさを果物由来のペクチンを使うことで解消し、商品化にこぎつけた。マイルドな塩味と咀嚼しやすいやわらかな食感が特徴的だ。硬いタブレットが食べにくい子どもやシニア層の利用も想定している。「グミはもともと、外出時などに携帯して食べる行動食だといわれる。塩味系との相性もいい」と高田橋氏。成長を続けるグミ市場において、塩フレーバーという新たな選択肢を示す。
「やさしい塩グミ」
こうした動きに呼応するように、塩を打ち出したグミの提案が広がりを見せている。ブルボンは、「ミネラル塩」シリーズの飴に続く新商品として、「ミネラル塩グミ ソルティライチ味」をコンビニエンスストア、鉄道ルートなどで限定発売した。アイスやゼリー飲料も新たに投入し、シリーズ全体でさまざまなミネラル摂取ニーズに対応していく。
不二家は、塩とクエン酸入りの「塩レモンスカッシュグミ」を今夏も限定発売した。ロングセラー飲料「レモンスカッシュ」と同じシチリア産レモン果汁とレモンピューレを使い、ひんやりとした触感で夏向きに仕上げている。
暑い季節の長期化と酷暑により、塩入りのキャンディは暑さ対策の機能価値に加え、暑い季節でも抵抗感なく楽しめる菓子として存在感を増している。タブレット、飴、グミへと広がる横展開により、キャンディ市場はますます活性化しそうだ。

