食事介助でむせたときの対応と受診の目安

食事中にむせ込んだときその場でどう対応すればよいですか?
食事中にむせ込んだときは、落ち着いて次のように対応しましょう。
1. いったん食事を中断し、上半身を起こした前かがみの姿勢にする
2. 咳ができる場合は、無理に止めず、しっかり咳を出してもらう
3. 背中を下から上へさすり、咳を促す
4. 落ち着いたら、口の中に食べ物が残っていないか確認する
声が出ない、顔色が青白くなる、呼吸が苦しそうなど、窒息が疑われるときは、すぐに救急(119番)に連絡し、背中をたたく方法(背部叩打法)などの応急手当を行います。むせが治まっても、その後の様子に変化がないか見守りましょう。
応急手当の方法に不安があるときは、ふだんから家族で対応の手順を確認しておくと、いざというときに落ち着いて動けます。
どのような症状が出たら医療機関に相談すべきですか?
食事のたびにむせる、むせが以前より増えた、飲み込みに時間がかかるといったときは、飲み込む力が低下しているサインかもしれません。
また、原因のはっきりしない発熱が続く、痰が増える、声がガラガラする、食事中に疲れて食べきれない、体重が減ってきたといった症状があるときも、誤嚥が関わっている可能性があります。こうした変化に気付いたら、早めにかかりつけ医に相談しましょう。必要に応じて、嚥下の評価やリハビリを行う言語聴覚士、歯科医師などの専門職につないでもらえます。
気になる症状が一時的でも、繰り返すようであれば、我慢せず一度専門職に診てもらうことで、重い肺炎を防ぐことにもつながります。
編集部まとめ

ここまで食事介助でむせることについてお伝えしてきました。要点をまとめると以下のとおりです。
むせは加齢による飲み込む力の低下などが原因で、頻繁なむせは誤嚥性肺炎のリスクにつながる
上半身を起こした姿勢、少なめの一口、とろみや形態の調整で、むせや誤嚥を防ぎやすくなる
むせ込んだときは前かがみで咳を促し、むせが続くときや発熱などがあれば早めに専門職へ相談する
毎日の食事は、栄養だけでなく楽しみを支える大切な時間です。むせのサインに気を配り、本人に合った姿勢や食事の工夫を重ねながら、安全においしく食べられるよう支えていきましょう。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考文献
日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類|一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
高齢者の摂食嚥下(せっしょくえんげ)機能に影響する要因|公益財団法人 長寿科学振興財団
高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査|厚生労働省

