母方の祖父は、幼いころから私をとてもかわいがってくれました。しかし、成長するにつれて会いに行く機会は減り、高校生の夏休みに交わした「またすぐ来るからね」という約束を果たせないまま、祖父との別れを迎えることになりました。
長期休みのたびに会いに行った祖父
祖父は早くに祖母を亡くし、遠方にある母の実家で1人暮らしをしていました。
幼いころの私は、春休みや夏休みになると母に連れられ、たびたび祖父に会いに行っていました。祖父はいつも私をかわいがってくれ、会いに行くことは私にとっても楽しみのひとつでした。
しかし、大きくなるにつれて学校行事や受験などに追われるようになり、祖父を訪ねる機会は少しずつ減っていきました。
「またすぐ来るからね」と約束した夏
最後に祖父に会ったのは、高校生の夏休みでした。楽しい時間を過ごし、帰ることになった私を、祖父は寂しそうな表情で見送ってくれました。その顔を見た私は、「またすぐ来るからね」と祖父に約束しました。
ところが、その約束が果たされることはありませんでした。大学へ進学し、卒業後は社会人となった私は、日々の生活に追われるようになりました。
祖父とは電話で話すこともありましたが、会いに行く機会をつくれないまま時間だけが過ぎていきました。

