今回は、A子さんから聞いたエピソードをご紹介します。
辛い不妊治療を続ける中、妹から届いた妊娠の報告。
「おめでとう」と言いながらも、心から喜べない自分に苦しんでしまいます。
ところがある日、妹から、思いもよらない事実を打ち明けられて──。
苦しい不妊治療
私たち夫婦は、結婚して数年、なかなか子供を授かることができず、不妊治療を重ねていました。
覚悟はしていたものの、やはり治療は辛くてたまらず、心身への負担ははかりしれないものでした。
お金だって相当かかります。
だんだんと、夫と喧嘩することも増えてしまい、私の精神は追い詰められていきました。
妹からの妊娠報告
そんなある日、妹から妊娠の報告がありました。
「おめでとう! よかったね」
お祝いの言葉を口にしながらも、正直、胸中は複雑でした。
妹の妊娠は本当に嬉しいことです。
でも、心から喜ぶことができない自分が嫌で、苦しくなりました。
母から「あなたも早くしないとね」と電話がかかってきた夜は、大泣きしてしまったほどでした。
妹には昔から、どこかライバル意識のようなものがあったような気がします。
大人になってからも、私たちの間には微妙な距離があり、それは妊娠報告以降も変わりませんでした。
だけど──。
たった一人の妹が、赤ちゃんを授かったのです。
姉として、しっかりお祝いしてあげなくちゃ。
そう思った私は、お祝いの席をもうけたいと、妹に電話をかけたのでした。

