義母から教わった線香の消し方
通夜が終わり、帰宅途中の車の中で、私は夫に理由を尋ねました。すると夫は少し言いにくそうに、「線香の火は、息を吹きかけて消さないほうがいいんだよ」と教えてくれました。
一般的には、手であおいで火を消すのが弔事の作法とされているそうです。夫によると、義母も私の様子を見て驚いていたものの、通夜の最中に注意して恥をかかせないよう黙っていてくれたとのことでした。
後日、義母に会った際、私は自分から失礼なことをしたと謝りました。義母は「知らなかったのなら仕方ないわよ。私も若いころは知らないことがたくさんあったから」と言い、実際に線香を手に持ちながら、火の消し方を教えてくれました。責めるのではなく、穏やかに教えてくれた義母の気づかいがありがたく、それだけに自分の振る舞いが申し訳なく感じられました。
まとめ
冠婚葬祭の場には、普段の生活ではなかなか知る機会のない作法があります。私は、黒い服や香典を用意したことで安心し、細かな作法まで確認できていませんでした。大人になれば自然に常識が身につくわけではありません。経験のない場では、事前に調べたり、わからないことを周囲に尋ねたりすることも大切なのだと学びました。線香の火を吹き消したあの瞬間は、今でも思い出すと顔が熱くなる失敗です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:森本 葵/50代女性・主婦
イラスト:おんたま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
著者/シニアカレンダー編集部
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