牛が生まれ共に暮らし、やがて食卓へ
明治以降、地域で飼われてきた南部牛にアメリカ原産のショートホーン種を交配し、長い年月をかけて改良されてきたのが「日本短角種」だ。久慈市山形町では現在も「山形村短角牛」として大切に育てられている。春から秋にかけて牛たちは広い放牧地へ移り、自然の草を食べ、山の中を歩きながら、のびのびと育つ。
そして、その牛を育てる人たちの暮らしや文化の中に「北限の闘牛」がある。
この旅は「闘牛を見る旅」でも「ブランド牛を食べる旅」でもなく、牛が生まれ育ち、人とともに暮らし、やがて食卓へとつながっていく――、その一つの物語を体験する旅となっている。
子どもたちが出会う4つの「本物」
ツアーでは、子どもたちが出会う、4つの「本物」を用意している。

一つ目は、本物の「牛」に出会う体験。山形村短角牛が育つ地域を訪れ、大きな体・息づかい・草を食べる音など「生きている牛」の存在を身体で感じる。

二つ目は、本物の「牛と人の文化」を知る体験。なぜこの土地に闘牛文化が生まれ、今も大切に受け継がれているのか、その背景を知ることで牛と人との深いつながりが見えてくる。

三つ目は、本物の「自然」を身体いっぱいに感じる体験。白樺の森をはじめとする豊かな自然の中を歩き、風を感じ、土に触れ、山の匂いを感じながら、五感をいっぱいに使って、北いわての自然を体験する。

四つ目は、本物の「いただきます」を体験すること。旅の中で出会った山形村短角牛を、最後は食として味わう。「さっきまで見ていた牛と、食べているお肉はつながっている」ことに気づいたとき、「いただきます」という言葉は、いつもとは少し違って聞こえるかもしれない。この旅で、一番大切にしたい体験だとしている。
