アフリカ南東部の島国マダガスカルで、「ダイヤモンドガエル」と呼ばれるカエルの仲間から、新種が一挙に7種も報告されました。
地中に潜るもの、小石そっくりのもの、鮮やかなオレンジ色を隠し持つものまで、その姿は実にさまざま。12年にわたる研究によって、めったに姿を見せない小さなカエルたちの知られざる世界が見えてきました。
地下や落ち葉の下に潜む「ダイヤモンドガエル」
今回、研究対象となったのは、マダガスカル固有のRhombophryne(ロンボフリネ)属、通称ダイヤモンドガエルです。
ひとくちにダイヤモンドガエルといっても、姿や暮らし方は多種多様。丸々とした体で地中に潜る種や長い脚を持つ種、さらにはコケの中で生活する種もいます。
多くは一見すると地味な茶色ですが、太ももや腰に鮮やかなオレンジ、白、黒などの模様を隠している種も。こうした模様には、捕食者を驚かせる役割がある可能性が指摘されています。
ただし、その生活は謎に包まれています。生涯の多くを地下や落ち葉の下で過ごすため見つけるのが難しく、マダガスカルでも特に研究が進んでいない脊椎動物の一つとされています。
研究を率いたデンマーク自然史博物館のマーク・D・シェルツ博士らは、約12年にわたって調査を継続。マダガスカルを訪れるたびに未記載とみられるカエルが見つかり、最終的に7種が新種として記載されました。これにより、同属の既知種は27種となっています。
ピンク色のカエル、小石のようなカエル…… 新たに見つかった7種
新たに記載された7種には、それぞれユニークな特徴があります。
Rhombophryne maraorao(ロンボフリネ・マラオラオ)は、北東部に生息する小型の穴掘り種。maraoraoは、マダガスカル語で「触るとざらざらしている」という意味で、その名の通り皮膚がざらついているといいます。危険を感じると四肢をまっすぐ伸ばし、体を硬直させるという変わった防御行動を見せるそうです。
同じく北東部のRhombophryne mavokely(ロンボフリネ・マヴケリ)は、ピンクや黄色がかった体色を持つ小型種。
東部に生息するRhombophryne sonaliae(ロンボフリネ・ソナリエ)は、長年カエルを研究してきた研究者ソナリ・ガルグ氏にちなんで命名された種。
Rhombophryne anatiala(ロンボフリネ・アナティアラ)はRhombophryne sonaliaeの近縁種で、種名のanatialaは、このカエルの生息地でもある「森の中」を意味します。
Rhombophryne kotrobaratra(ロンボフリネ・クトゥルバラチャ)は、長く力強い後ろ脚が特徴で、名前は「雷と稲妻」を意味します。荒れた天候になると姿を現すことに由来するそうです。
北部の高地林で見つかったRhombophryne quentini(ロンボフリネ・クエンティニ)は、太ももの鮮やかなオレンジ色が目を引く種。
北西部の低地林に暮らすRhombophryne kilonjy(ロンボフリネ・キルンジ)は、小石のような外見から、マダガスカル語で「小石」を意味する名が付けられました。

