DNAから鳴き声まで調査。それでも生態は謎だらけ
ところで、見た目がよく似たカエルたちを、今回どうやって別種だと突き止めたのでしょうか。
研究チームが活用したのはDNA解析のほか、体の特徴や鳴き声を比較し、マイクロCTで骨格まで調査。さらに大きな鍵となったのが、博物館に眠っていた古い標本でした。
博物館に保存されている古い標本からDNAを取り出して解析する「ミューゼオミクス」という手法を使い、過去に付けられた種名と現在の遺伝的な系統を照合。何世代にもわたって残されてきた分類上の謎を解き明かしました。
一方で、彼らが普段なにを食べ、どのように移動し、繁殖するのかなど、基本的な生態さえ分かっていない種が少なくありません。調べられた標本からはアリや甲虫、クモなどが見つかっていますが、地下性の強い一部の種では、腸の中がほぼ土だった例もあったといいます。
そして最大の問題が、生息地の消失です。ダイヤモンドガエルの多くは、森林伐採などで分断が進む森に暮らしており、27種のうち24種近くが絶滅の危機にあるとされています。今回の成果は、すでにマダガスカルの保護地域を強化・拡大する計画にも生かされているそうです。
また研究者らによると、まだ名前すら付いていない種がさらに存在することは、ほぼ確実とのこと。7種もの発見はゴールではなく、マダガスカルの森に隠された“まだ見ぬ世界”について知るための新たな出発点なのかもしれません。
この研究発表は、2026年7月22日付の学術誌『Vertebrate Zoology』に掲載されました。なお、マーク・D・シェルツ博士のInstagramアカウントでは、新種についての発見や名前の由来が紹介されています。
参照
Vertebrate Zoology「A wealth of riches: A comprehensive revision of diamond frogs, genus Rhombophryne Boettger, 1880 (Microhylidae: Cophylinae), with the description of seven new species」
Dr Mark D. Scherz「Unearthing seven new diamond frogs!」
EurekAlert!「Scientists discover seven new frog species in Madagascar」
ThePrint「Madagascar’s diamond frogs are elusive. But scientists have found seven new species」

