【岩手県陸前高田市】震災前の陸前高田の街並みを再現した「市街地模型」を常設展示。記憶と教訓を次世代へ


トナリノは、東日本大震災の記憶と教訓を次世代へ伝え、防災と減災について考える機会を創出することを目的として、神戸大学槻橋研究室が中心となって取り組んでいる「失われた街」模型復元プロジェクトにおいて、東北工業大学建築学科有志団体colors、神戸大学槻橋研究室、日本大学山中研究室により制作された、震災前の陸前高田市の街並みを再現した「市街地模型」の常設展示を、コワーキングスペース「ヤドカリ」にて7月1日(水)に開始した。

震災の記憶を語り継ぎ、防災・減災を学ぶために

「市街地模型」は、震災前の建物や道路、地形などを500分の1の縮尺で再現したもので、かつての街の姿を立体的に見ることができる。

震災を経験した人にとっては、地域で営まれてきた暮らしや記憶を振り返り、語り合うきっかけとして、震災を経験していない世代にとっては、震災や地域の歴史を知り、防災と減災について考えるための教材として活用されている。

東日本大震災から15年以上が経過し、震災を直接経験していない子どもや若者が増える一方、震災を経験した世代の記憶や教訓をどのように次世代へ伝えていくかが重要になっている。

また、陸前高田市では震災後の復興事業によって市街地が大きく変化し、震災前の街並みや、そこで営まれていた暮らしを現在の風景から知ることは難しくなっている。

「市街地模型」は、失われた街並みを単に再現するだけではなく、模型を囲みながら「あの場所には何があったのか」「どのように避難したのか」「どのような暮らしがあったのか」といった一人ひとりの記憶を共有するきっかけとなる。

陸前高田市の「市街地模型」については、2013年9月2日~8日に陸前高田未来商店街、米崎コミュニティセンターで行われた「記憶の街ワークショップin陸前高田」、2019年10月23日~29日に陸前高田グローバルキャンパス(2025年3月閉鎖)、長部地区コミュニティセンター、アバッセたかたパブリックスペースで行われた「ふるさとの記憶の街2019 in陸前高田」にて、地域の人々の記憶を聞きながら、建築を学ぶ学生のボランティアとの協働により制作された。2013年のワークショップには、のべ約1,669名が参加したそうだ。

市街地模型の見学の様子

市街地模型と思い出のピン

さらに、陸前高田グローバルキャンパスでの「市街地模型」の常設展示や、「市街地模型」を活用した語り部による震災の教訓を伝える防災減災プログラムを実施してきた。

今回は、陸前高田市の「市街地模型」をコワーキングスペース「ヤドカリ」に常設し、地域住民をはじめ、子どもや若者、陸前高田市を訪れる人など、誰でも無料で見学できる環境を整備した。

模型を見ることで、震災前の街並みを知るだけではなく、震災を経験した地域住民が自身の記憶や体験を語り、それを次の世代へ共有する場として活用するほか、震災当時の避難行動や地域の状況について考えることで、震災伝承と防災と減災を結びつけた学びにつなげる。

トナリノの取り組み

トナリノは、「地域の相棒」をスローガンに、「『心ゆたかな暮らし』ができる過疎地域を目指す」というビジョンのもと、「バックボーン組織」および、ファンドレイジングや評価を行う「専門家」として地域の「コレクティブインパクト」を支え、複雑な課題が生まれる構造そのものを変えていく「システムチェンジ」に取り組んでいる。

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