●ウサギを殺した後も「不安はなかった」
弁護側の証人尋問として、被告人の妻が出廷した。
不安げな表情を見せる被告人とは対照的に、妻は淡々と質問に答えていった。
妻は、被告人に飲酒によるトラブルが多いことを把握していた。過去には夫婦間のトラブルもあり、前歴として記録が残っているという。
また、被告人には精神疾患があり、処方された薬を適切に服用できていなかった。
こうした状況について、妻は「こちらから注意はしてるんで」と答えた。検察官はさらに質問を重ねる。
検察官:ウサギを殺したあとにイブを引き取ることに不安はなかったんですか?
妻:なかったですね。
検察官:イブを殺してすぐ、マックスを引き取ることに不安はなかったんですか?
妻:約束してたんで。
検察官:殴り殺さないよう防止策とかは。
妻:注意はしてたんで。
「約束していた」というのが、犬を引き取る約束を指すのか、被告人が犬に手を出さないという約束を指すのかは、法廷でのやり取りから判然としなかった。
●現在も複数のペット、裁判官も思わず苦言
妻の証言から繰り返し出てきた再発防止策は、とにかく被告人に酒を飲ませない、というものだった。
しかし、現在も自宅では複数のペットを飼っているという。
これ以上増やすつもりがあるのか問われると、妻は否定した。事件を繰り返さないためかと思いきや、その理由については「多いんで」とだけ答えた。
こうした証言を聞いていた裁判官は、被告人がしたことを「虐待」と表現。飲酒をコントロールするだけでなくそもそも動物を「飼うのは望ましくないのでは」と苦言を呈した。
妻は最後、不満げな言葉を口にしながら証言台を後にした。

