東京湾アクアラインの周りに広がる盤洲は、湾内に残された貴重な干潟の一つ。
迎える盛夏、この遠浅の海に突っ込んでくるのがシロギスだ。
水深はわずか5~6m。
キャストしてサビいてくると海底の様子がコトコトと竿に伝わり、付けエサをついばむシロギスのアタリもはっきりと分かる。
もちろん引き味もとびきりシャープで官能的だ。
簡単にキャッチできるのでファミリーフィッシングにもおすすめだが、川崎・つり幸に集まる釣り人はコアなファンも多い。
干潟と呼べる超浅場で楽しめるこの時期を心待ちにしていて、取材日もそんな名手たちは軽く束(100尾)を超えてしまった。
サイズは大中小様ざま。
とにかくアタリは多いから、掛け損ねて天を仰ぎ、連釣して悦に入る刺激的な夏の一日が過ごせるだろう。

▲アクアラインを眺めながらシロギスとの攻防が満喫できる
深わずか5m!超浅場のシロギス絶好調
シロギスは1年を通して人気の釣り物ながら、数が期待できるのは6~9月。
群れが岸近くの浅場を回遊し、手返しよく釣れる。
その楽しさを取材すべく、7月26日の土曜日、東京湾奥川崎・つり幸の午前半日キス船に乗った。
リフト&フォールが効果的
学校が夏休みに入ったのでファミリーが多いと予想したのだが、なんと女性、子供の姿はゼロ。
暑さをものともしないシロギスファンの男性陣18名が集まり、定刻6時50分に出船となった。
「ポイントまで40分ほど走ります。潮を被りますのでキャビンに入ってくつろいでいてください」
関東地方は猛暑続き、村山克英船長の気遣いがうれしい。
この日は朝から南風がやや強めの予報で、右舷からの波を受けながら東に向かった。
「到着しました。水深は5m、少し投げて広く探ってみてください。船は流していきます」
ポイントはアクアライン橋梁のすぐ南側、位置的には木更津と海ほたる人工島の中間あたり。
広大な盤洲干潟の周辺域だ。
風は南から6~7m吹いていて白波もちらほら。
「ちょっと上げてください。移動します」
開始早々の移動はアタリが少なかったからだろう。
小移動してからはあちらこちらでシロギスが掛かり始めた。
こうなればひと安心、まずは船長に直近の状況を聞く。
「昨日は久びさに頭で束超え(100尾超え)が出ました。それ以前も80尾くらいは釣れてましたから好調だったのですが、さらに上向いてきた感じです」
このポイントについては、「ほかより型がよく、昨日もここを流しました。南風が強まると木更津堤防の内側に逃げることもありますが、この程度の風なら大丈夫です」
魚影が濃くて型もいいということで、さっそく釣れ具合を確認してみると左舷ミヨシ2番の岸本さんが釣りまくっている。
釣果を確認すると、開始から15分足らずで20尾近くをバケツに入れていた。
釣り方は船首側斜め前方にチョイ投げし、オモリが着底した直後のタイミングでアタリに合わせている。
「カーブフォールの着底時によくアタってきますね。アタリがなければ数秒後に竿を立ててオモリを浮かせ、また落とすと直後に食ってきます。シロギスの機嫌はとてもいいようです」
岸本さんは市販の振り分け仕掛けを使っていて、ハリ7号、ハリスは1号。
テンビンから長短のハリスが二又式にブラ下がり、それぞれの長さは25、55cm。
「長さ違いのハリスなので落下中はそれぞれ別の動きになってシロギスを誘うんじゃないか?そんな想像をしながら楽しんでます」
毎週のようにシロギス船に乗っているそうで、今日は午後から用事があるため午前船を選んだとか。
左隣の長谷川さん、そして右舷ミヨシの正人さんも好調にシロギスを掛けている。
互いに釣友で、「早起きしてミヨシを取った甲斐あって楽しめてます。アタリが多いのにピンギスは少なくて型がいい。うれしいですね」
ヒットしてくるのは17cm前後がアベレージ。
天ぷらにピッタリのサイズだ。

