ラーメンに「爪楊枝数十本」をドボン、店員「最悪の場合、警察に通報する」…わざとじゃなくても罪になる?

ラーメンに「爪楊枝数十本」をドボン、店員「最悪の場合、警察に通報する」…わざとじゃなくても罪になる?

●「迷惑動画」は威力業務妨害罪も

一方、飲食店での悪ふざけを撮影してSNSに投稿する、いわゆる「迷惑動画」のように、爪楊枝を意図的にスープへ入れた場合はさらに問題になる。

行為の態様や店への影響によっては、器物損壊罪だけでなく、店の営業を妨害したとして威力業務妨害罪(刑法234条・233条)などが問題になる可能性もある。

●犯罪にならなくても「弁償」はあり得る

では、故意ではなければ、何の責任も負わないのだろうか。刑事責任とは別に、民事上の責任が生じる可能性はある。

不注意によって店の物を使えなくしてしまった場合、民法上の不法行為(民法709条)が成立すれば、その損害を賠償する責任を負うことがある。

今回のケースでは、爪楊枝の容器がどのような状態だったのか、相談者がどのように手を伸ばしたのかなどによって、そもそも相談者に過失があったといえるのかも変わってくる。

仮に賠償責任が認められるとしても、基本的には実際に店に生じた損害が対象となる。爪楊枝を数十本ダメにしたからといって、それだけで高額な賠償責任を負うとは考えにくい。

店員から「警察に通報する」と言われれば、不安になるのも無理はない。

笑い話のような「爪楊枝ドボン」でも、刑事責任と民事責任は分けて考える必要がありそうだ。

【取材協力弁護士】
大和 幸四郎(やまと・こうしろう)弁護士
佐賀大客員教授。1988年中央大学法学部法律学科を卒業・1996年司法試験合格。
事務所名:武雄法律事務所
事務所URL:http://www.takeohouritu.jp/

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