アジソン病の治療についてよくある質問

治療を続ければ普通に生活できますか?
はい。アジソン病は完治が難しい病気ですが、適切なホルモン補充療法を継続することで、多くの患者さんは仕事や学業、家事などを含めた日常生活を送ることができます。治療の目的は、不足している副腎皮質ホルモンを補い、健康な方に近い状態を維持することです。薬を適切に服用し、定期的な診察を受けていれば、生活の質を保ちながら長期的に病気と付き合うことが可能です。
ただし、発熱や感染症、手術などの際には通常より多くのコルチゾールが必要になるため、主治医から指導されたシックデイルールを理解し、適切に対応することが重要です。
薬を自己判断でやめるとどうなりますか?
アジソン病では副腎が十分なホルモンを作れないため、薬による補充が生命維持に不可欠です。服薬を中断すると、倦怠感や食欲不振、低血圧などの症状が再び現れ、重症化すると副腎クリーゼを引き起こす可能性があります。副腎クリーゼは、激しい脱力感や嘔吐、腹痛、意識障害、ショック状態などが起こり、緊急治療が必要になります。そのため、症状が改善していても自己判断で減量や中止を行わず、必ず主治医の指示に従うことが大切です。
旅行や外出のときに気を付けることはありますか?
旅行や外出は可能ですが、薬の管理と緊急時への備えが重要です。まず、服用中の薬とシックデイ時の薬が不足しないよう余裕を持って携帯しましょう。万が一の紛失や交通機関の遅延に備えて、予備の薬を別に持参することも推奨されます。
また、自分がアジソン病であることや服用薬を記載した医療情報カードや緊急カードを携帯しておくと、急病時に適切な対応を受けやすくなります。
海外旅行や長距離移動の場合は、事前に主治医へ相談し、体調不良時の対応方法やシックデイルールを再確認しておきましょう。
ほかの病気の薬と併用しても大丈夫ですか?
多くの場合は併用できますが、薬によってはホルモン補充療法に影響を与えることがあります。例えば、一部の抗てんかん薬や結核治療薬などはヒドロコルチゾンの代謝に影響し、薬の効果を弱めることがあります。また、胃腸薬やサプリメントなどでも影響が生じる場合があります。
そのため、新しい薬を処方されるときや市販薬、健康食品、サプリメントを使用する際には、アジソン病で治療中であることを必ず医師や薬剤師に伝えることが大切です。
参照:
『アジソン病(指定難病83)』(難病情報センター)
編集部まとめ

アジソン病の治療は、不足している副腎皮質ホルモンを補うホルモン補充療法が基本です。主にヒドロコルチゾンを使用し、必要に応じてフルドロコルチゾンを併用することで、コルチゾールやアルドステロンの不足を補います。
また、発熱や感染症、手術などの際には通常より多くのコルチゾールが必要になるため、シックデイルールにしたがって薬を増量することが重要です。
適切な治療を継続すれば、多くの患者さんは仕事や学業、家事などを含めた日常生活を送ることが可能です。体調の変化に注意しながら定期的な診察を受け、主治医と相談しながら治療を続けることが、長期的な健康維持につながります。
参考文献
『アジソン病(指定難病83)』(難病情報センター)
『急性副腎不全(副腎クリーゼ)』(日本内科学会)
『アジソン病』(厚生労働省)
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