息子の結婚が決まったとき、親としてはうれしい気持ちと同時に、結婚式についても少なからず期待がありました。ところが、息子の結婚相手は以前から「式は挙げなくていい」と考えていたようで、私たち夫婦の思いとは大きく違っていました。話し合いの場でもその考えは変わらず、私は親としての無力さを感じたのです。
結婚式を望まなかった息子の結婚相手
息子の結婚相手は、どちらかというと人付き合いが得意ではない印象の人でした。結婚式についても、以前から「挙げなくていい」と口にしていたと聞いていました。
それでも親としては、息子の晴れ姿を見たい気持ちがありました。結婚式は本人たちのためだけでなく、親にとっても大切な節目だと思っていたからです。
ある日、妻が息子の結婚相手と会ったとき、自然に結婚式の話になりました。すると相手は「式は挙げません」と、はっきりとした態度で答えたそうです。
親の思いは届かなかった
息子も「結婚式は自分たちのためだけではなく、親への恩返しでもあるんだよ」と伝えたようでした。しかし、相手の考えは変わりませんでした。妻が「あなたと一緒にウエディングドレスを探したいのよね」と言っても、耳を貸す気配はなかったといいます。
それどころか、「そんなにウエディングドレスが好きなら、お母さまが着ればいいでしょ」と言われたと聞き、私は驚きました。妻の言葉には、一緒に準備を楽しみたいという気持ちがあっただけだと思います。それをそのように返されたことに、何とも言えない寂しさを覚えました。

