女優の石原さとみが主演を務める新ドラマ「ポリティカルパン」(フジテレビ系、毎週水曜午後10時~)が10月7日から放送されることが決まった。脚本を手掛けるのは、「アンナチュラル」(TBS系、2018年)などで知られる野木亜紀子さん。石原と野木さんがタッグを組むのは、その「アンナチュラル」以来8年ぶりとなる。
石原さとみ演じる「女ルパン」は野木さんの「当て書き」
本作では、架空の国「ニッポニア」を舞台に、使われ方が不透明な「ポリティカル・マネー=政治の金」を狙う大泥棒・如月弥生(石原)が政界に潜入し、与党の金庫番を担うエリート議員との駆け引きを繰り広げながら、ダークな政治の金を奪い取っていく。政治を題材にしながらも、社会派ドラマにとどまらず、女ルパンを主人公にした「怪盗エンターテインメント」として描く点が大きな特徴だ。
弥生は、直感とひらめき、そして抜群のコミュニケーション能力を武器に、相手の懐へ巧みに入り込む。自由奔放でミステリアスな一面を持ち、政界を舞台にさまざまな人物を相手に騙し合いを繰り広げる。
「アンナチュラル」では、石原が法医解剖医の三澄ミコトを演じ、法医学の現場を通して「不自然な死」の背景にある人間ドラマを描いた。今回はその2人が、まったく異なる設定で再びタッグを組む。野木さんが描くオリジナルの世界観の中で、石原がどのような女ルパンを作り上げるのかも、本作の大きな見どころとなりそうだ。
野木さんは今回、弥生について「フィクショナルな設定の中でのリアルを見せてくれるに違いない」と考え、真っ先に石原を思い浮かべたという。石原自身も、野木さんから出演の話を聞いた際には「叫びたくなるほどうれしく涙が出ました」とコメント。さらに、野木さんが石原をイメージして書いた「当て書き」の弥生という役について、当初は戸惑いがあったものの、スタッフやキャストと作品を深掘りし、役柄への理解を一つずつ深めていったことを明かしている。
本作でもう1つ注目したいのが、「政治の金」という題材だ。プロデュースを担当するのは、NHK記者出身の北野拓さん。北野さんはこれまで野木さんと「フェイクニュース あるいはどこか遠くの戦争の話」(NHK、18年)、「フェンス」(WOWOW、23年)を手掛けてきた。特に「フェンス」は、沖縄を舞台に米軍基地や性暴力などの問題を扱い、ギャラクシー賞を受賞。野木さんと北野さんは、取材を重ねて社会的なテーマを掘り下げ、それをエンターテインメント作品として描くという制作手法で作品を作ってきた。今回も、北野氏が「政治の金」をテーマに野木さんへ脚本を依頼。野木さん自身も、北野氏さんについて「資料を山ほど読まされる」「取材の鬼」と表現しており、綿密な取材を背景にした作品づくりが行われていることがうかがえる。
北野さんは、国を動かす人々の決定が生活に直接影響する時代だからこそ、「テレビドラマが現実の社会に対して、できることはまだあるのではないか」と考え、本作の企画を立ち上げたと説明している。つまり本作は、政治を題材にした作品でありながら、政治そのものを重く描くだけではなく、「政治の金」という現実社会にもつながるテーマを、大泥棒というエンターテインメントの視点から描く作品といえる。
演出を担当するのは、「silent」(22年)や「いちばんすきな花」(23年、いずれもフジ系)などを手掛けた髙野舞さん。チーフ監督として作品に参加する。
社会的なテーマを扱う野木さんの脚本に、石原のキャラクター性と髙野さんの演出。これまでの作品とは異なる「怪盗エンターテインメント」というジャンルで、3人が起こす化学反応に注目が集まる。
石原さとみ コメント
「脚本の野木亜紀子さんから今回のお話を聞いた時は、叫びたくなるほどうれしく涙が出ました。
再びご一緒できる喜びと、“ニッポニア”という独自の世界観、そして“不透明な政治の金を狙う大泥棒”という役にワクワクしました。
フィクションでありながら学びや気付きが多く、人間たちがとても生々しく描かれていて、台本を読む手が止まりませんでした。
野木さんが当て書きしてくださった弥生という役柄に最初は戸惑いもありましたが、皆さんと事前に作品を深掘りし、疑問を一つひとつ解消しながら丁寧に解釈をすり合わせることができました。その時間のおかげで戸惑いも自然と消え、クランクインの日には不安もなく、弥生としてこの世界を生きられていることに幸せを感じています。
共演者、そしてスタッフの皆様もとても頼もしく心強く、安心して身を委ねられる素晴らしい現場です。髙野監督が丁寧に形作ってくださった弥生を最後まで大切に演じ切りたいと思います。
撮影が進む今、さらに騙(だま)し合いがヒートアップしております。
楽しくて仕方ありません!
野木節炸裂の会話劇、10月からの放送でぜひご堪能ください!」

