「ドクターイエロー」停車中に非常ボタン押し新幹線妨害か 夏休みに続出「撮り鉄」マナーと「非常ボタン」

「ドクターイエロー」停車中に非常ボタン押し新幹線妨害か 夏休みに続出「撮り鉄」マナーと「非常ボタン」

JR京都駅の東海道新幹線ホームで正当な理由なく非常ボタンを押し、新幹線の運行を妨害したとして、京都府警は8月19日、威力業務妨害の疑いで岐阜県各務原市に住む自称フリーカメラマンの28歳の男を逮捕した。事件が起きた2日午後2時ごろ、同ホームには人気の高い点検車両「ドクターイエロー」が停車中だったが、警察の調べで緊急性のある状況はなかったことが確認されている。この影響により東海道新幹線は上下線計14本に最大約10分の遅れが生じ、約9000人の利用客に影響が出た。男は「非常ボタンを押したことに間違いないが、ホームの安全柵に近付く人たちがいて危ないと思った」と容疑を否認している。

「黄色い新幹線」をめぐる騒動と波紋

「見たら幸せになれる」として鉄道ファンのみならず一般の乗客からも絶大な人気を誇るドクターイエローだが、引退時期が近づいていることもあり、その姿を一目見ようと各地のホームには多くの人々が集まる。事件当日、京都駅のホームで起きた異変について、Xにはリアルタイムで状況を報告する投稿が見られた。

「京都駅にて非常停止ボタンが扱われたため、乗車中の のぞみ24号とドクターイエローが超低速ですれ違いました」

「非常停止ボタン押した犯人探ししてて 京都駅で数分止まってたらしい ドクターイエロー1年ぶりに見た」

「京都駅でドクターイエロー通過時に非常停止ボタン押したのカメラ持ってた集団の君たちだよね」

このように、現場では急な列車停止や超低速走行に直面した乗客の困惑が広まっていた。逮捕報道が流れると、SNSでは「停車時間を引き延ばして撮影するために故意に押したのではないか」という疑念が広まり、一部の過激な撮影マナーに対する批判が相次いだ。

「ドクターイエローを自称フリーカメラマンさんが少しでも長く撮影する為に非常ボタン押したんじゃねえの」

「ドクターイエローの停車時間を延ばすためホームの非常ボタンを押した?」

「やったらダメなことの区別もつかないの??」

「正当な理由があって押したのならその場で名乗り出れるはず」

「一般論で言えば危険を感じたら非常ボタンは扱うべきだし、それが結果として押した判断が間違いであったとしても罰せられる事はない。にも関わらず逮捕まで行ったのは押したのに名乗り出なかったのも含めたその後の行動だろうな。仮に押して止まったドクターイエローの写真撮ってたらアウトだろう」

など、鉄道ファンや一般乗客からの強い憤りのコメントが相次いで拡散した。

過熱する「撮り鉄」トラブルと不公平感

鉄道の撮影や利用を巡る問題は、今回にとどまらないが、夏休みに入った8月にもざまざまなトラブルが報じられた。

今年4月から5月にかけて、1都4県の踏切で非常ボタンを押すなどして電車を止めたとして、14歳から17歳の「撮り鉄グループ」の少年7人が家裁送致される事件が発生。少年らは「どれくらい電車を遅延させたか競っていた」と容疑を認め、SNSで遅延アナウンスの動画を共有していたという。また徳島県では8月中旬、通行を巡りトラブルになった鉄道撮影愛好家の男性に向けて車をバックさせ、殺害しようとしたとして、55歳の男が逮捕される事件も起きている。

さらに危険な事例は新幹線ホームでも目撃されている。山陽新幹線の相生駅では、「こだま」からホームに出た母子がスマホで500系車両の動画を撮影したことで乗り遅れ、車両に駆け寄り、ドアが閉まった後も黄色い線の内側に入ってアピールを続けた。駅員が危険を知らせるアナウンスを繰り返したものの、親子が発車した列車を追いかけて叫び声を上げたため、新幹線が緊急停止する事態に。この様子を映した動画がSNSで拡散された。

こうした「レアなものを撮影・記録したい」という個人的な独占欲や執着心が公共の安全や運行スケジュールを脅かす事態に対し、ルールを守る多くの利用客や純粋な鉄道ファンからは大きな怒りや不快感が続出。本来であればみんなで共有されるべき感動や楽しさが、一部の過激な行動によって台無しにされる構造が浮き彫りになっているといえるだろう。

配信元: iza!

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