バセドウ病の原因についてよくある質問

ヨウ素のとりすぎは原因になりますか?
現在のところ、ヨウ素の摂取過剰がバセドウ病そのものの原因になることは明確には示されていません。バセドウ病は自己免疫異常によって発症する疾患であり、主な原因はTSH受容体抗体(TRAb)による甲状腺刺激です。ただし、ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料となるため、すでに甲状腺疾患がある方では過剰摂取によって甲状腺機能に影響を及ぼす場合があります。治療中の方は、ヨウ素を多く含む健康食品やサプリメントの使用を主治医に相談することが大切です。
原因を取り除けば予防できますか?
バセドウ病は遺伝的要因と環境要因が複雑に関与して発症するため、現時点では予防法は確立されていません。一方で、喫煙は発症や甲状腺眼症の悪化に関与するため、禁煙はリスク低減につながる可能性があります。また、十分な休養やストレス管理は健康維持に役立ちますが、それだけでバセドウ病を予防できるとはいえません。
そのため、家族歴がある場合や気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談することが重要です。
一度治っても再び発症することはありますか?
はい。バセドウ病は寛解後に再発する場合があります。特に抗甲状腺薬による治療で症状や検査値が改善した場合でも、その後に再び甲状腺機能亢進症が現れることがあります。そのため、治療終了後も定期的な血液検査や診察を受けることが推奨されています。動悸や体重減少、手のふるえなどの症状が再び現れた場合は、再発の可能性も考慮して受診しましょう。
家族にバセドウ病の人がいると必ず発症しますか?
いいえ。家族にバセドウ病の患者さんがいる場合は発症しやすい体質を受け継いでいる可能性がありますが、必ず発症するわけではありません。バセドウ病は単一の遺伝子で決まる病気ではなく、複数の遺伝的要因に加えて、喫煙や感染症、ストレス、妊娠・出産などの環境要因が関与して発症すると考えられています。そのため、家族歴があっても発症しない方は多くいます。
家族に患者さんがいる場合は、動悸や体重減少、手のふるえなどの症状が現れた際に、早めに甲状腺疾患を疑うことが大切です。
参照:
『甲状腺疾患診断ガイドライン2024』(日本甲状腺学会)
『ヨウ素』(医薬基盤・健康・栄養研究所)
『バセドウ病』(日本内分泌学会)
編集部まとめ

バセドウ病は、免疫機能の異常によってTSH受容体抗体(TRAb)が作られ、甲状腺が過剰に刺激され、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される自己免疫疾患です。その結果、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、動悸や体重減少、発汗増加などのさまざまな症状が現れます。
発症には遺伝的要因と環境要因の両方が関与すると考えられており、喫煙や妊娠・出産、感染症などが発症や増悪のきっかけになる場合があります。ただし、家族に患者さんがいる場合でも必ず発症するわけではなく、現時点で予防法も確立されていません。
また、治療によって症状が改善した後も再発する場合があるため、定期的な受診と経過観察が重要です。気になる症状がある場合や家族歴がある場合は、早めに内分泌内科や甲状腺内科へ相談しましょう。
参考文献
『甲状腺疾患診断ガイドライン2024』(日本甲状腺学会)
『バセドウ病』(日本内分泌学会)
『ヨウ素』(医薬基盤・健康・栄養研究所)
- 「甲状腺検査」を受けた方が良い”症状”はご存じですか?費用・検査方法も医師が解説!
──────────── - 「バセドウ病になりやすい性格」はあるの?ストレスとの関係も解説!【医師監修】
──────────── - 「バセドウ病」を発症すると「目」にどんな症状が現れるかご存知ですか?【医師監修】
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