てんかんの症状が出ているときの対処法

周囲の方が落ち着いて安全を確保し、身体を横向きにして頭を守りながら、発作の様子の観察と発作時間が大切です。
介助が必要な発作とは
発作によって本人が自分で安全を保てなくなる場合の発作を指します。例えば、意識が低下したり失われる発作で、倒れたり、強いけいれんが起こる場合や、急に力が抜けて転倒する発作などです。
また、発作自体は短くても、水辺や道路付近、高い場所、機械の近くなど危険の大きい場所で起きた場合には、転倒や事故を防ぐために周囲の方の介助が重要です。発作の型だけで一律に判断するのではなく、意識、けいれんの程度、倒れ方、周囲の危険度などを総合して、どの程度の介助が必要かを見きわめます。
発作中の介助法
何よりもまず周囲の安全を確保し、本人がけがをしないように見守ることが大切です。倒れそうなときは、そっと支えて床に寝かせ、頭の下にタオルやカバンなどを入れて保護します。近くにある机・椅子の角、ガラス、階段、火や熱いもの、水、機械類など危険な物はできるだけ遠ざけます。衣服やベルトをゆるめて呼吸しやすくし、発作の様子と始まり・終わりの時刻をよく観察します。お口の中に物を入れたり、身体を強く揺さぶったり、無理に押さえつけたりする必要はありません。
救急搬送が必要な発作とは
医師による緊急の処置が必要になる危険な状態の発作を指します。具体的には、1回のけいれん発作が5分以上続いて止まらないとき、発作が短時間に何度も繰り返されてその間に意識がはっきり回復しないとき、発作後ももうろう状態や意識障害が長く続くときなどです。
また、初めての発作で原因がわからない場合、発作中や直後に大きなけがをした場合、水中や道路付近など危険な環境で発作が起きた場合、妊娠中や重い持病がある場合なども、救急車を呼んで早めに医療機関の受診がすすめられます。
てんかんの症状についてよくある質問
ここまでてんかんの症状などを紹介しました。ここではてんかんの症状についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
てんかんの症状は人によって異なりますか?
伊藤 規絵医師
人によって大きく違います。同じてんかんの診断でも、脳のどの部位から発作が始まるか、発作がどのように広がるかによって、現れる症状はさまざまです。
全身が硬直してガクガクとけいれんする発作の方もいれば、数秒〜十数秒ぼんやりして動きが止まる、お口をモグモグさせる・服をいじるなど同じ動作を繰り返す、突然体の一部がピクッと動く、一瞬意識が遠のくなどの目立ちにくい症状が中心の方もいます。
また、同じ方でも、発作のたびに症状の強さや経過が異なることがあります。
てんかんの発作が初めて現れたときは病院に行った方がよいですか?
伊藤 規絵医師
できるだけ早く病院の受診をおすすめします。発作の原因が本当にてんかんなのか、脳出血・脳腫瘍・感染症・電解質異常など、ほかの病気によるものではないかを確認する必要があるためです。
また、てんかんでも、発作のタイプや原因によって必要な検査や治療が違います。受診の際には、発作が起こった状況や時間、身体の動き、意識の状態などを、家族や周囲の方のメモや動画があれば一緒に持参すると、診断の助けになりえます。

