介護しやすい間取りへのバリアフリー化について

間取りをバリアフリー化するときの具体的なポイントは何ですか?
バリアフリー化の基本は、段差をなくす、手すりを設ける、滑りにくくする、移動の幅を確保するという4点です。
玄関や部屋の出入り口、浴室などの段差を解消し、廊下やトイレ、浴室、階段、玄関に手すりを取り付けると、移動や立ち座りが安全になります。床は滑りにくい素材に変え、通路やドアの幅は車椅子や歩行器でも通れるように確保します。あわせて、扉を引き戸にする、明るい照明にするといった工夫も効果的です。
すべてを一度に行う必要はなく、本人がよく使う場所や、転倒の危険が高い場所から優先して進めるとよいでしょう。これらの多くは介護保険の住宅改修の対象となりやすいため、併せて活用を検討することをおすすめします。
ヒートショックを防ぐために間取りで気をつけることはありますか?
ヒートショックは、暖かい部屋と寒い脱衣所や浴室、トイレとの急激な温度差によって血圧が変動し、身体に負担がかかる現象です。特に冬場の入浴時に起こりやすく、高齢の方は注意が必要です。
これを防ぐには、脱衣所や浴室、トイレを暖めやすいようにし、居室との温度差を小さくすることが大切です。間取りの面では、浴室や脱衣所をリビングなど暖かい空間の近くに配置する、窓の断熱を高める、暖房設備を設けやすくするといった工夫が有効です。
あわせて、入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく、湯温を熱くしすぎないといった日常的な対策も取り入れるとよいでしょう。
介護しやすい間取りにするリフォームと相談先について

介護保険の住宅改修ではどのようなことができますか?
介護保険の住宅改修では、主に手すりの取り付け、段差の解消、滑りにくい床材への変更、引き戸などへの扉の取り替え、洋式便器などへの便器の取り替えと、これらに付帯して必要な工事が対象となります。
支給限度額は原則1人あたり20万円で、その1〜3割が自己負担です。例えば1割負担の方が20万円の工事を行った場合、自己負担は2万円となります。要支援・要介護の認定を受けていることが利用の前提で、限度額の範囲内であれば複数回に分けて利用することもできます。
引っ越した場合や、要介護度が大きく上がった場合には、再度利用できることがあります。工事の前に申請が必要なため、事前のケアマネジャーへの相談が大切です。
参照:『令和7年度第3回介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会福祉用具・住宅改修の概要』(厚生労働省)
介護保険の住宅改修で補助金を申請するときの流れを教えてください
住宅改修は、工事を始める前の事前申請が必要です。
まず担当のケアマネジャーに相談し、改修内容を決めたうえで、申請書や見積もり書、住宅の図面、改修前の写真などの必要書類を市区町村へ提出します。市区町村の承認を受けてから工事を行い、完成後に領収書や改修後の写真などを添えて支給申請をすると、自己負担分を除いた費用が支給されます。
支払い方法には、いったん全額を支払って後から給付を受ける償還払いと、自己負担分のみを支払う受領委任払いがあり、どちらを利用できるかは市区町村によって異なります。手続きの詳細や必要書類は、市区町村やケアマネジャーに確認しながら進めましょう。
介護の間取りやリフォームは誰に相談すればよいですか?
介護を目的とした間取りの見直しやリフォームは、まず担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談するのが基本です。
介護保険の住宅改修を利用する場合は、ケアマネジャーが手続きを支援してくれます。身体状況に合わせた具体的な改修内容については、福祉用具専門相談員や、リハビリの専門職である作業療法士や理学療法士などに相談すると、動作に合った提案を受けられます。
実際の工事については、バリアフリーに詳しいリフォーム事業者に依頼すると安心です。複数の相談先の意見をふまえ、本人の状態と将来の変化を見すえて計画することが大切です。迷ったときは、まず身近な専門職に声をかけてみましょう。

