消化においての違い
母乳のカゼインは牛乳に比べて分子サイズが小さく、乳幼児でも消化吸収がしやすいたん白質であるのに対し、牛乳のカゼインの分子サイズは大きく粗いものです。
母乳中のたんぱく質はわずかに分泌される分解酵素で容易に分解・消化されますが、牛乳中のたんぱく質を分解できる酵素が十分に分泌されるのは、1~2歳ごろからと言われています。
牛乳中のカゼイン分子は大きく粗いので、吸収し難いと言われていますが、乳児期において腸管で分解・消化できない大きく粗いタンパク質も体内に取り込んでいるとも言われています。
この違いによって
この消化吸収できないタンパク質を体内に取り込むということが、あらゆるアレルギー、アトピー性皮膚炎の原因の1つになる可能性があるとの意見もあります。
つまり、その栄養素の分解酵素を十分に持っていない乳児期に摂取してしまうと、異種タンパク質として体内に取り込み、アレルギーを発症させてしまう、アレルギー体質化のスイッチを入れてしまうことにつながるのではないか?ということです。
牛は誕生時で50~60㎏の体重を持ち、二年もしないうちに1000㎏に成長しますが、牛乳は本来、牛の子を成長させるための栄養であるため、成長スピードからしても人間の乳幼児に適しているものか、という意見もあります。