我が子のSOSサインに気づくために

我が子のSOSサインに気づくために

お母さんが元気でいることが大事!

我が子のSOSサインに気づくために

そして、最後に新井先生から子育て中のお母さん方へ、日々のお子さんの環境づくりについてこんなメッセージをいただきました。

「小学校くらいまでは、お母さんが元気でいてくれることがとても大事なんです」

実は、新井先生のクリニックで親子関係の深さと子どもの愛情認識について調査したところ、“お母さんが元気でさえいてくれれば、子どもは自分が愛されていると感じやすい”という結果が出たそうです。

「お母さんが不安になってしまったり、落ち込んでしまうと、子どもも不安になってしまう。実は、お母さんの不安というのは子どもにうつりやすく、それを見た子どもが不安になると、それを見てまたお母さんが不安になるというように、共鳴し合ってしまうのです」

お母さんが太陽のような存在であることが、子どもの安心感につながるという。

「お母さんも人間ですから、もちろん不安になったり落ち込んだりするときもあると思いますが、どうかお子さんの前では“大丈夫よ! と、いつも元気に笑っていてあげてほしいんです。やっぱり子どもにとって、そういうお母さんが自分の後ろに控えていてくれるという安心感こそが、前に進めるパワーになりますからね」

ママが見守ってくれているから、子どもは安心して前に進める。そんな子どもの存在は、ママの元気の源。互いに支え合いながら、笑顔で歩んでいきたいものですね。
(構成・文/横田裕美子)

お話をお聞きした人

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新井慎一

尾山台すくすくクリニック 院長 (児童青年精神科医精神保健指定医、精神科専門医)

都立梅ヶ丘病院(現都立小児総合医療センター 児童思春期精神科)に9年勤務しキャリア磨く。 平成18年に『尾山台すくすくクリニック』を開 業。地域に根ざした児童青年精神医療を目指し ている。