●大きめの靴が子どもの足を脅かす!
「お子さんの靴選びをするときに、“すぐ大きくなるから”“履きやすいから”と、大きめのサイズを選ぶお母さんが多いと思うのですが、大きめの靴こそが子どもの足に様々なトラブルを引き起こすんです」と、話す佐々木先生。
実は、佐々木先生が在籍する“NPOオーソティックスソサイエティー”が千葉県の幼稚園児293人を対象に足のサイズや指の変形、足裏の接地度合いを調査したところ、足の指が地面に着かない“浮き指”が47%、小指が内側に曲がってしまう“内反小趾(ないはんしょうし)”が70%、さらには中高年の足のトラブルと思われていた外反母趾まで4%の子どもに確認されたそう。
「大きめの靴を履くと、足が靴のなかで前や斜めに滑って先にぶつかってしまい、足指を使ってふんばることができなくなり足のトラブルにつながってしまうんです。さらに、”浮き指”や“内反小趾”が原因で体のバランスが崩れやすくなり、それをかばって無意識のうちに体のどこかに負担をかけてしまう。その結果、姿勢も悪くなり、腰痛の原因にもなりかねないことになります。また、必然的に体も疲れやすくなるため、集中力が落ちてしまうこともあるんです」(佐々木先生 以下同)
間違った靴選びは、足のトラブルのみならず、体全体にも影響をおよぼしてしまうようです。
●足に合った靴でかけっこが速くなる!?
さらに、運動能力の低下にもつながると先生は続けます。
「最近、お子さんが“よく転ぶ、まっすぐ走れない、すぐ立ち上がれない、かけっこが遅い…”という声をよく聞くのですが、これも合っていないぶかぶか靴を履いている可能性が高いんです。実際、ぴったり合った靴を履いてからかけっこが速くなる、スポーツのパフォーマンスが上るなどのケースもたくさんあります。ぜひ、お子さんの靴をいま一度確認してみてください」
