子育ての“ダブルバインド”が子に及ぼす悪影響とは?

子育ての“ダブルバインド”が子に及ぼす悪影響とは?

なかなか言うことを聞かないわが子…。そんなとき、皆さんはどうしていますか? 例えば、「○○しないなら、もう知らない! 勝手にしなさい!」とか、おもちゃをなかなか片付けないわが子に「片づけないなら、捨てちゃうわよ!」などと、脅すようにしつけたことはないでしょうか?

●ダブルバインドによるしつけが、子どもに様々な悪影響を及ぼす

「親御さんは、本当は見捨てるつもりもないし、おもちゃを捨てるつもりもないのに、子どもを脅し恐怖心を抱かせることで従わせる。このように、“親の矛盾した命令”で子どもを心理的にコントロールすることを、“ダブルバインド”と言います」

そう話すのは、『一人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ』 (日本実業出版社)の著者である立石美津子さん。実は、子育てで無意識によくやってしまうこの“ダブルバインド”によるしつけが、子どもに様々な悪影響を及ぼすから要注意だという。その悪影響とは?

子育ての“ダブルバインド”が子に及ぼす悪影響

1)親への恐怖心、不信感が募っていく

「子どもは親が庇護なくして生きていけません。そんな親に“見捨てられるかもしれない…”と恐怖を抱くようなしつけをされていたら、当然、親への恐怖心や不安感が募り、精神のバランスを崩していきます。アメリカの文化人類学者グレゴリー・ベイトソンによれば、“ダブルバインド”がエスカレートすると、稀に統合失調症を発症するケースもあるというので、気をつけましょう」(立石さん 以下同)

お話を伺った人

プロフィール画像

立石 美津子

子育て本作家・講演家。著書は『一人でできる子が育つ テキトーかあさんのすすめ』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『1人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』『立石流 子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方 』など。