(6)ウォーミングアップ
「子どもの場合、いきなり集中状態に切り替えるのはまだ難しいもの。例えば勉強であれば、メインの宿題に取り掛かる前に簡単なウォーミングアップをさせます。30秒くらいで簡単に解ける計算問題10問などをやらせて採点します。簡単なので当然100点。そこで“すごいね!”と褒めます。これだけで勉強のスイッチが入るのです」
この効果は脳科学的に証明されているそうで、脳には“線条体”というやる気をつかさどるスイッチがあり、リトルサクセスを経験させることでそのやる気スイッチが入るという。
(7)締め切り効果
「締め切りを設定することで、一気に集中力が高まります。これは、大人の仕事も同じですね。時間がたっぷりあると、なかなか集中して取り組めないものです。そこで、例えば、A4サイズくらいのホワイトボードを用意して、“夕飯までに算数プリント1枚”“漢字書き取り1ページ”などと締め切りを書いて見える化します。さらに、画用紙に設定した時間の時計の絵を描いて貼る“模擬時計”も効果的です。さらに、タイマーを使うのもおすすめです。“タイムタイマー”という、設定した残り時間がパッと見てわかる優れものの時計もあるので、いろいろ活用してみてください!」
なかなか勉強に集中しないわが子には、ついつい叱りたくなってしまうものですが、叱っても逆効果なだけのようです。ぜひ“合理的な工夫”でお子さんの集中力を鍛えてあげましょう!
(構成・文/横田裕美子)
