【記念日】
夫…結婚したら忘れる
妻…結婚したらこだわる
すべての女性…と言わないまでも、女性は“記念日”を祝うのが好きなもの。一方、男性は“なんで記念日にそんなにこだわるの?”と疑問をもちながらも、そんな本音を封印して妻の機嫌をそこねないようにスケジュールに書き込む…。しかし、夫婦間ではその“記念日”が揉める原因になるケースも多いという。
「結婚前はマメに記念日を祝ってくれた夫も、結婚後は“釣った魚にエサはやらない”状態になることが多いんです。結婚記念日すら忘れていたというケースもよくある話です。一方の妻は、結婚前にマメな男性であればあるほど、結婚したらもちろん記念日を覚えてくれているだろう、祝ってくれるだろうと思い込んでいます。この気持ちのすれ違いが揉める原因になるのです」
つまり、根本的な原因は“コミュニケーション不足”だと、
高草木さんは話します。
「結婚した人のほとんどがハマってしまうのが“当然マジック”です。“結婚記念日は覚えていて当然”“言わなくてもわかって当然”“誕生日は家族全員で食事して当然”…など、夫婦それぞれが描いた“当然”にハマってしまうのですが、むしろ意外なことのほうが多いのが結婚生活なのです」
つまり、自分のなかの“当然”を期待して落ち込むくらいなら、記念日の前にちゃんと相手に伝えておけばいいのだ。
「女性は往々にして、“相手が覚えているか否か”を試したりしてしまうものですが、結果が悪かったとき残るのは、悲しさや怒りの感情だけです。そんな賭けをするくらいなら、素直に気持ちを伝えたほうが、はるかに幸せな時間を過ごすことができます」
もちろん、あまりにも記念日が多すぎれば夫は疲れてしまいますので、ほどほどに。
「一方の夫も、“結婚記念日”はさすがに忘れないでほしいものです。結婚記念日は、“夫婦が生まれた日”。つまり、“夫婦の誕生日”です。きっと妻は豪華なことを望んでいるのではありません。ささやかでも、“夫と向き合う時間が欲しい”という気持ちを大事にしてあげてください」
夫婦になったからと言って、その日からお互いのすべてがわかるわけではありません。結婚生活のなかの出来事を通して、互いが相手を知る努力をし、相手を思いやり、尊重し、ひとつひとつ乗り越えて絆を深めていく。それが夫婦なのでしょうね。
(構成・文/横田裕美子)
