●大好きなパン屋に頼み込んでオーナーへ
パン屋のオーナーを務めるC子さん。元々は専業主婦であり、これまで事業の経験もパンを焼いたこともなかったが、パン屋のオーナーになったのは、そのパン屋が好きだったから。
「私もうちの子どもも、元々はここのパン屋さんの大ファン。何度も通ううちに、こうしたパンを自分も作れるようになったらいいな、と思い、思い切って働かせてもらえないか、頼み込んだのがきっかけです」(Cさん 以下同)
お子さんは当時3歳。まだまだ手がかかる年齢で、育児のかたわら仕事との両立は「大変だった」と振り返るが、「それでも、楽しかったかも」とも。
「仕事に家事・育児の両立は確かに大変でしたが、それでもツライと感じなかったのは、パンと向き合うことが楽しかったからかなと思います」
実はパン屋の主人も、ちょうど後継者を探していたという。先代に代わって今では、そのパン屋のオーナーを務めている。
こうして3人のエピソードを振り返ってみると、共通するのは「迷わずに何らかの行動を起こしたこと」。自分では無理かもと、気おくれしては損。勇気あるはじめの一歩が、希望ある未来につながっていくようです。
(文・団子坂ゆみ/考務店)
