育児ノイローゼの症状と対処方法。つらいときは1人で悩まないで

育児ノイローゼの症状と対処方法。つらいときは1人で悩まないで

育児ノイローゼとは、家事や育児を頑張っているママの誰もが陥る可能性のある心身の不調です。紹介する症状と照らし合わせて、セルフチェックしてみましょう。負担を減らすための対処法や、いざというときに頼れる場所についても解説します。

育児ノイローゼとは

子育て世代であれば「育児ノイローゼ」という言葉を耳にしたことのある人は多いでしょう。とはいえ、その実態について世間に深く理解されているとはいえません。まずは、どのような状態を育児ノイローゼと呼ぶのか知っておきましょう。

精神的に不安定な状態のこと

育児ノイローゼとは、「子育てのストレスがたまって精神的に不安定な状態になること」です。気持ちが悪い方向へ傾きやすいとしたら、育児ノイローゼの兆候かもしれません。

こうした精神状態を「今はちょっと疲れているだけ」と軽く考えるのは危険です。元々神経質な面がある人だけが発症するとは限らず、誰にでも育児ノイローゼになる可能性があります。

無理を重ねた結果、どうしたらよいのか判断できないほど追い詰められてしまうケースも少なくありません。自分や周囲が気づいた時点で、早めに対処することを優先しましょう。

どのような症状が表れる?

続いて「精神的に不安定な状態」が、具体的にどのような症状として表れるのか見ていきましょう。「子育ての疲れがたまっている」と感じるときは、気軽にセルフチェックしてみることをおすすめします。

気力や興味がなくなる

育児ノイローゼの典型的な症状として、気力と興味を失ってしまうことがあげられます。「頭の片隅でやらなきゃと思っているのに、座ったまま動けない」「今まで好きだったこともやりないと思えない」というのであれば、危険信号がともっているといえるでしょう。

体力的には動けるはずなのに、心が疲れているせいでやる気が起きないのです。以前は好きだったショッピングや習い事、食べ物への興味が突然フッと消えてなくなってしまったかのように感じることもあります。

我が子をかわいいと思えない

いとおしく思っていたはずの我が子に対して、何も感じなかったりイライラしたりするのも育児ノイローゼの症状です。

イライラがピークに達した瞬間、反射的に手が出そうになってしまうことも少なくありません。そのような状態が続くと「子どもと2人きりになるのが怖い」「母親失格だ」という思考に陥りやすくなります。

親が子に向ける無償の愛も、心に余裕があってこそ与えられるものです。その余裕が生まれるゆとりが一切なくなるほど、心が擦り切れているのでしょう。

疲れているのに眠れない

心の不調が不眠につながることもあります。「疲れ切っているのに眠れない」という場合は、育児ノイローゼの傾向にあるといえるでしょう。

子どもに対応しながら「何時までにあれをして、その合間にこれをして…」と育児中のママの頭はフルに活動しています。気づかないうちに、自分の処理能力を超えてしまうことも多いものです。

うまく気持ちの切り替えができなくなると、常に不安と緊張にさいなまれるようになります。リラックスとは程遠い状態にあるため、寝ようと思っても眠れなくなってしまうのです。

誰とも会わずに引きこもる

人と会って話すという行為には、少なからずパワーが必要です。育児ノイローゼで気分が落ち込んでしまうと、そのパワーがなくなるため引きこもりがちになります。

出かける準備をするのも家に招くのも、段取りを考えるだけで面倒になってしまうでしょう。友人からのメールには明るい返事を返していても、実際の精神状態は文面とは真逆です。

一方で「誰かと話したいけど子どもと外出する気力がない」というケースもあります。出先で子どもがぐずり出すのは、通常の状態でもストレスがかかるものです。

育児ノイローゼになると突然のトラブルに対する不安がさらに大きくなり、外出するよりも家で過ごすことを選んでしまいます。