赤ちゃんに歯磨きは必要?いつから始めればいい?

歯が生えそろっていない赤ちゃんに、歯磨きは必要ないと思うかもしれません。しかし、実は歯が生える前からケアを行うのが望ましいとされています。どのようなお手入れをすればよいのか、歯磨きはいつから始めるのかなど、ケアの基本を知っておきましょう。
歯が1本でも生えてきたら歯磨きスタート
赤ちゃんに最初の歯が生えてきたら、歯磨きをスタートしましょう。個人差はありますが、下の前歯2本・上の前歯2本の順番で生えてくるのは生後6〜10カ月ごろです。
このころには母乳やミルクとは別に、柔らかいものなら舌と上顎で潰して食べられるようになっています。離乳食を1日2~3回食べる赤ちゃんも少なくありません。
そのため、前歯の表面には母乳やミルク、食べかすなどが付着しやすくなります。せっかく生えてきた歯が虫歯にならないように、歯磨きで汚れを落としてあげましょう。最初から歯ブラシを使うのが不安な場合は、ガーゼ磨きでも十分です。
歯が生える前から口の中を拭ってあげる習慣を
赤ちゃんの歯磨きをスムーズに始めるには、歯が生える前からケアすることが大切です。赤ちゃんの機嫌のいいときを見計らって、口の中をガーゼで拭ってあげたり、あやしながら手遊びの要領で口の周りをつついたり撫でたりしてあげましょう。
赤ちゃんが口の中や周りを触られるのに慣れて、歯磨きをスタートする際にも抵抗が少なくなることが期待できます。ただし、赤ちゃんの口の中を拭うときは手をきれいに洗ってからにしましょう。
歯が生えてくるころには、歯茎にむずがゆさを感じる赤ちゃんも多いので、対策を兼ねて歯固めなど口に入れても安全なおもちゃを使わせるのもおすすめです。
赤ちゃんの歯磨きをするときのポイント3つ

赤ちゃんの歯磨きは「大人と同じように」という訳にはいきません。力を入れすぎず、丁寧に行うのが基本です。実践するときに気を付けたいポイントも知っておきましょう。
最初は拭い磨きから
前歯が生えてきたら、濡らしたガーゼや歯磨きシートで拭い磨きから始めましょう。赤ちゃんが嫌がらなければ、専用の歯ブラシを使っても構いません。
赤ちゃんをパパやママの膝に寝かせ、優しく声をかけたりあやしたりしながら、前歯の表面を擦るように磨きます。ガーゼや歯磨きシートはパパやママの小指に巻き、力を入れすぎないように注意しながら拭ってあげましょう。
初めのうちは1日1回で十分です。歯の汚れを落とすだけでなく、歯磨きに慣れさせることも目的のひとつなので、離乳食を食べたあと、寝る前など時間を決めて行うようにしましょう。
歯ブラシは小刻みに動かす
赤ちゃん用の歯ブラシは、毛先が短く柔らかいものを選びます。赤ちゃんがかじっても、歯や歯茎を傷付けにくいためです。仕上げ用の歯ブラシも1本用意しておきましょう。
歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ち、歯の表面や歯と歯茎の境目、歯と歯の間に直角にあてます。5~10mmを目安に毛先を小刻みに動かし、歯や歯茎を押さえながら1本ずつ磨きましょう。
赤ちゃんはうがいができないので歯磨き粉は使用しなくても構いませんが、使う場合は泡の立たないジェルタイプがおすすめです。
歌を歌ったり、赤ちゃんに話しかけたりしながら歯磨きをするのもよいでしょう。楽しい雰囲気作りをすることで、赤ちゃんも歯磨きに慣れやすくなります。
磨き残しのないように手早く磨く
歯が複数本生えてきたら、食べかすの残りやすい歯と歯の間や、歯の裏側も丁寧に磨いてあげましょう。前歯を指で触ってみて、ぬめぬめした感じがなく、キュッと音がすれば十分です。奥歯が生えている場合は、奥歯の溝に食べかすが残っていないか併せてチェックします。
ただし、赤ちゃんの歯磨きはなるべく手早く行いましょう。「きれいに磨いてあげたい」という気持ちがあるかもしれませんが、あまり時間をかけすぎるのはおすすめできません。
赤ちゃんが飽きたり嫌がったりして、歯磨きにネガティブな印象を持ってしまう可能性もあるためです。
