チャイルドシートを免除されるケース

6歳未満の子どもを自家用車に乗せるときには、基本的にチャイルドシートが必要です。ただし、一定の条件を満たす場合に限り、チャイルドシートの着用義務が免除されます。チャイルドシートを使わなくても、とがめられないケースを紹介します。
幼児側の状態によって免除されるケース
チャイルドシートの着用義務を免除されるケースの代表例が、けがや病気でシートの着用が難しい場合です。例えば、骨折によりはめたギプスが邪魔でチャイルドシートに座れない場合、シートを使用していなくても問題ありません。
またチャイルドシートに座らせたままでは、できないお世話をするときも、シートの使用義務が免除されます。車内でおむつ替えや授乳をする場合、シートから子どもを降ろしていても違反にはなりません。
他にも肥満を始めとする身体的な理由がある場合や、緊急性が高い場合も使用義務が免除されます。
車両側の事情によって免除されるケース
車両側の事情によって使用義務が免除される場合もあります。代表例が座席の構造上、チャイルドシートを設置できないケースです。例えば車が特殊なシートベルトを備えている場合、シートを使用していなくても問題ありません。
本来なら乗車できるはずの人数が乗れなくなる場合も、使用義務が免除されます。3台のチャイルドシートを設置した結果、5人乗りの車に4人しか乗れない場合には、1台のチャイルドシートを外して5人の乗車が可能です。
他にもタクシーやバスに乗車するときや、道路運送法の第78条2項と3項に該当する自家用運送車に乗せるときも、シートの使用義務が免除されます。
子どもをチャイルドシートに慣れさせる方法

子どもはチャイルドシートの着用を不快だと感じれば、問答無用で着用を拒むでしょう。チャイルドシートを嫌がらずに着用してもらうには、シートに慣れさせる過程が必要です。チャイルドシートに慣れてもらう方法を紹介します。
シートベルトの位置調整
チャイルドシートに慣れてもらう下準備として重要なのが、シートの調整です。心地よく座れるように調整すれば、チャイルドシートの着用による違和感が払拭され、嫌がらずに座ってもらいやすくなります。
リクライニング機能があるシートなら、背もたれを快適に過ごせる角度に調整しましょう。横になった状態と座った状態どちらが楽なのか、子どもの様子を見て判断するのが大切です。
ベルトの締まり具合も重要なポイントです。きついと圧迫感が生まれ、緩ければ安全性を損なってしまいます。正しい体勢が崩れない程度にピタッと体に沿うよう調整しましょう。
車内の環境を快適に
過ごしやすい車内環境を作ることも、チャイルドシートの着用に慣れてもらうためには大切です。車内環境を整える際に注目したいのが温度です。
車内の温度が適切でないと、車に乗る行為自体を不快なものと認識され、チャイルドシートも嫌がられてしまいます。夏場はエアコンやサンシェード、冬場はひざ掛けを使用するなどの対策を取って、快適に過ごせるように工夫しましょう。
また夏場はチャイルドシート自体が熱を持ち、子どもがやけどをするケースがあります。夏場にドライブをする際は前もってエアコンをかけておき、チャイルドシートごと車内を冷やしておきましょう。
自宅内で練習をするのもおすすめ
チャイルドシートに慣れてもらうには、自宅での練習が効果的です。練習を繰り返してシートを「自分が座るもの」と認識してもらえれば、いざ車内でチャイルドシートデビューを果たす場面になっても、嫌がられる心配はないでしょう。
取り外しができるチャイルドシートなら、自宅に持ち込んで練習が可能です。リビングの床に設置して、座る練習を繰り返してみましょう。
このときポジティブな声かけをしてあげると、シートに座る行為自体を「楽しい」と認識してもらえるため、慣れるのが早くなります。
