ギャングエイジの子どもへの接し方

ギャングエイジの子どもへ接するときには、行動の奥にある気持ちに寄り添う配慮が大切です。言うことを聞かせようとするのではなく、少し距離を取って子どもの行動を見守りましょう。
感情的に叱るのは逆効果
自分を大きく見せたいあまり、「うざい」「うるさい」といった乱暴な言葉づかいをするギャングエイジの子どもは少なくありません。子どもに反抗的な態度を取られると、イライラするのは無理もないでしょう。
ただ、ここでギャングエイジの子どもを感情的に叱るのは逆効果といえます。大きな声を出して感情的に怒ると、反発心を持っている子どもは言うことを聞くどころか心を閉ざしてしまうからです。
ギャングエイジの子どもと話すときには、できるだけ冷静に自分の思いを伝えることが大切です。どうしてもイライラする場合には「ギャングエイジだから仕方ない」と、子どもの反抗的な言葉を聞き流す方法もあります。
見守っていることを伝える
ギャングエイジの子どもと関係を築くためには、少し距離を置きつつも、いつも味方であるとを伝えることが重要です。
反抗的な言葉を浴びせる背景には「何をしても見守っていてくれるか」と、親の愛情を試す子ども心が存在するといいます。
このとき親に見守られているという安心感があれば、度を過ぎた行動・トラブルの抑止につながるかもしれません。
適度な距離を取りながらも「気をつけてね」「暗くなる前に帰ってくるんだよ」のような会話を投げかけ、見守っていることを伝えましょう。
友だちとのトラブルに干渉しすぎない
友だちとの関わりが深くなるギャングエイジ期には、けんか・仲間外れなどのトラブルが増える傾向にあります。たとえ、友だちに問題があるように見えても、子どもの人間関係を否定するのは禁物です。
ギャングエイジの子どもは、基本的に親よりも友だちを優先します。友だちを否定する親に不信感を抱き、心の距離が広がる可能性もあるのです。
ただ、ギャングエイジ期にはいじめが発生しやすいため、必要な場合には親として担任・学校へ配慮を求めることも大切です。子どもの変化に気づけるように、学校に行く前後の表情をチェックする方法もあります。
ギャングエイジを経験しない子もいる?

一方で、いつまでもギャングエイジの特徴が見られない子どもについて、不安に感じている人も少なくありません。成長の過程といえるギャングエイジは、すべての子どもが経験するものなのでしょうか?
ギャングエイジのない子は増加傾向
小学校3〜4年生ごろの子どもが全員ギャングエイジになるとは限らず、ギャングエイジのない子どもは増加傾向にあります。
ギャングエイジには「グループに入りたい!」という仲間意識が欠かせません。そのため集団行動を好まない子どもは、ギャングエイジになりにくい傾向があります。
また習いごとが多かったり、子ども同士が集まる時間・スペースが少なかったりといった社会背景からも、ギャングエイジを経験しないまま大人になるケースも増えているのです。
ギャングエイジのない子は親にとっては育てやすい一方で、子どもの社会性が育ちにくい可能性もあります。
ギャングエイジ期に1人でいる子への接し方
ギャングエイジ期なのに、子どもが友だちと遊んでいないと不安に感じる人もいるでしょう。なかには1人で過ごすことが好きな子どももいるので、無理に集団遊びをさせる必要はありません。
ただ、グループに入りたいのに、1人だけ浮いてしまっている様子ならフォローが大切です。本人に話を聞いてみるのはもちろん、担任に相談をし、子どもが1人にならないように配慮してもらう方法もあります。
また、毎日のように習いごとがあり、友だちと遊ぶ時間がないためにグループに入る機会を逃している可能性も考えられます。子どもがギャングエイジを経験できるように、下校後の習いごとを少なくして、友だちと遊ぶ時間・機会を設けることもポイントです。
