刑事裁判というと、テレビやドラマで見るだけの世界と思っていませんか?
じつは誰でも裁判を傍聴することができます。傍聴することで、裁判の舞台裏をのぞくことができるのです。

裁判官や弁護士、被告人や証人のやりとりを目の当たりにし、裁判の緊張感を感じることができるでしょう。裁判の内容によっては、社会問題や法律の知識に触れることも。

裁判は、誰でも自由に傍聴できるのが原則です。しかし、マスコミで大々的に報道され、多数の傍聴人が見込まれる事件では、抽選になることがあります。その場合は、傍聴券が交付されますので、事前に確認をしておきましょう。

1.傍聴で学べる法律知識と社会の現実

裁判と聞くと、複雑な手続きや難しい法律用語が多く、理解できないと思っていませんか?

傍聴することで、法律の知識を得ることや社会の現実を垣間見ることができます。法律の原則や判断基準を学ぶこともできるのです。

また、事件の背景や動機、被害者や加害者の心情も知ることになります。

傍聴は、法律の勉強や社会の理解にきっと役立ちます。

2.傍聴マナーを守ろう

誰でも自由にできる裁判の傍聴ですが、いくつか注意点もあります。

被害者や証人のプライバシーや安全を守るため非公開と決定された事件は、傍聴することができません。

・マナーについて

立ち見はできないので、のぞき窓から座席が空いていることを確認して入廷しましょう。

スマホの電源はオフにしてください。おしゃべりや飲食も禁止です。

法廷内では、写真撮影や録音は禁止されていますが、手書きのメモは自由にとることができます。

・法廷の出入りについて

法廷には、関係者用と傍聴人用の入口がありますので、間違えないようにしてください。
開廷中(裁判が行われている間)の出入りは自由ですが、厳粛な張り詰めた空気の中で審理が行われています。なるべく音をたてないように気をつけましょう。

ここまで裁判の傍聴について説明してきましたが、おすすめは興味のある事件を、第1回公判から判決まで、連続して傍聴することです。手続きの流れがよくわかります。

その日、裁判所でどんな事件があるかは、裁判所備え付けの開廷表や法廷前に設置されている開廷表でわかります。たくさんの事件が審理されていますが、その中から第1回となっているものを選べば大丈夫です。

刑事裁判を傍聴し、映画やドラマとはまた違った本物の裁判にふれてみませんか。