ライター・吉田可奈さんのおすすめの新譜情報。今回は群を抜いたセンスと個性で新たな時代を築くであろうDURDNとBREIMENをご紹介。彼らの芯の強いサウンドは新生活に彩りを与えてくれるはず。
可能性とセンスに満ちた２組の新譜に注目！
突き抜けた“個性”とセンスは時代を作るもの。これまでも、さまざまなミュージシャンが前衛的な楽曲でブームを作り上げてきました。この春、新たな風を吹かせてくれそうなアーティストが新譜をリリースします。
まずは、独創的で浮遊感漂うサウンドが中毒性を持つ、日韓３人組によるプロジェクト、DURDN（ダーダン）。２０２１年に活動を開始してすぐに、そのクオリティの高いサウンドは注目を集め、CMやアニメ主題歌などに抜擢される実力の持ち主。Bakuの空気を含んだ心地よいボーカルはどんな心境の時にでもスッと心に入り込んできてくれます。さらに、ヘッドフォンで聴けば、シティポップのテイストを漂わせながらも、さまざまなジャンルを飛び越えるこだわり抜いたサウンド、聴くほどに情景が浮かびやすい歌詞の世界にどっぷりと没入できます。
そして、2018年から現体制で活動してきたオルタナティブファンクバンド、BREIMENは、この春、メジャーデビューを果たします。彼らの音楽は、二度と同じライブをしないという演奏の即興力と、ジャズ、ポップス、ロック、ファンクとジャンルを超えて楽しそうに演奏する唯一無二なもの。楽曲ごとに色を変え、最高に楽しんだかと思えば時に切なさを漂わせるなど、その自由さは愛おしく、笑顔を与えてくれます。メジャー1stアルバムの『AVEANTIN』のリード曲「ブレイクスルー」は、新たなステージにて枠を壊し、“自由”を彼らなりに提示していき、革命や反乱を起こすわけでもなく、世の中と別の道を生きること（＝オルタナティブ）を奏でていくというテーマが詰め込まれています。固定観念を壊し、自分たちの信じたサウンドを鳴らし、歌い続ける彼らが新たにより多くの人に聴かれる音楽となり、ブレイクしていくことが想像できる楽曲にワクワクするひとも多いはず。
常にブームが変わりゆく音楽業界。だからこそ個性的で芯の強いグループは地位を確立していきます。その軌跡を、彼らと共に楽しんで。
『Komorebi』DURDN
“1日”をテーマに、早朝～朝～夕方～夜～深夜と、それぞれの時間帯をモチーフに1曲ずつ制作されたコンセプチュアルな1枚。彼らが気になったら、世界観が反映されたこれまでのMVやリリックビデオもぜひ見てみて。
Sony Music Labels／￥2,000／4月24日発売
profile:DURDN
韓国をルーツとするシンガーのBakuと、トラックメイカーのSHINTA、トップライナーのyaccoによるプロデュースデュオ。グループ名は映画『ファイト・クラブ』の主人公でブラット・ピットが演じたタイラー・ダーデンからきているんだとか。2021年にシングル『Conflict』で本格的に活動をスタート。
『AVEANTIN』BREIMEN
活動5周年を迎えた彼らは、アメリカ・カリフォルニア州エンゼルスタジアム前にてメジャー移籍を発表して大きな話題に。今作には、その壮大なプロジェクトの始まりに相応しい、彼らの個性がひしめきあった楽曲が並ぶ。
Sony Music Labels／初回生産限定盤￥5,980、通常盤￥2,980／発売中
profile:BREIMEN
5人組オルタナティブファンクバンド。これまでオリジナルアルバムを3枚リリースし、ライブシーンでも精力的に活動を行い、その音楽性が話題に。2022年にリリースされた岡野昭仁×井口理『MELODY（prod.by BREIMEN）』では、ボーカルの高木祥太が作詞・作曲を、BREIMENメンバーが編曲と演奏を担当。
