中盤まで息詰まる投手戦が続いたワールドシリーズ第2戦は、7回にドジャースがウィル・スミス、マックス・マンシーの本塁打で2点を勝ち越すと、8回にもダメ押しの2点を加点。投げては山本由伸がワールドシリーズでは2021年のカート・シリング(ダイヤモンドバックス)以来となる完投勝利を挙げ、ドジャースが1勝1敗のタイに戻した。
ドジャー・スタジアムに舞台を移して行われる第3戦のキーポイントをいくつか挙げていこう。
▼シャーザーは気迫の熱投を再現できるか
ブルージェイズの先発はサイ・ヤング賞受賞3度を誇る大ベテランのマックス・シャーザー。地区シリーズではロースターから外れていたが、マリナーズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第4戦に先発して5.2回2失点の好投で勝利をもたらした。
レギュラーシーズンでは防御率5点台とすでに全盛期の力はないものの、ALCSではとにかく気迫のこもった投球を披露。マウンドを訪れたジョン・シュナイダー監督にものすごい形相で食ってかかって追い返した場面が話題を集めた。この熱投を4度目のワールドシリーズでも再現できるか。ブルージェイズは先発投手力ではドジャースに一枚も二枚も劣るだけに、40歳の大ベテランの踏ん張りに期待したいところだ。
▼大不振のパヘスをこのまま使うべきか?
第1~2戦で大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンの“MV3”が計21打数4安打と不発気味だったことを懸念する向きもあるが、それ以上に深刻なのがアンディ・パヘスのスランプだ。
これまでポストシーズン全12試合で先発メンバーに名を連ねているものの、43打数で打率.093。第2戦ではヒットを放ったが、打撃の状態は本調子からは程遠い。このため、一部のメディアやファンからはメンバー交代を求める声が出ている。
本来ならトミー・エドマンがそのままセンターに入るはずだが、右足首を痛めているため二塁以外は難しい。アレックス・コール、キム・ヘソンも選択肢に入ってくるものの、コールは守備力でパヘスに一枚劣り、キムは今ポストシーズンまだ1度も打席に立っていない。ジャスティン・ディーンは完全に守備固め要員、キケ・ヘルナンデスをセンターに回してもやはり守備に不安が残る……という事情から、デーブ・ロバーツ監督はパヘスの起用を続けているのだろう。
以前は複数のユーティリティを縦横無尽に配置していたドジャースだが、今ポストシーズンは固定メンバーの起用が続いている。この点が意外な落とし穴になるかもしれない。
▼不安だらけのブルージェイズ救援陣
ドジャースもそうだが、ブルージェイズも最大のウィークポイントはブルペン。第2戦ではその不安点がさっそく露呈することになった。
1対3で迎えた8回にルイ・バーランド、ジェフ・ホフマンとブルペンの柱を2人つぎ込みながらも、バッテリーエラーも絡んで2失点。2点差を守って味方打線の反撃を待つはずが、逆にリードを広げる結果になってしまった。
ブルペン陣の今ポストシーズン通算防御率は5.43。53.0回で12本もの本塁打を献上している点も気になるところだ。シュナイダー監督は第3~5戦での「ブルペン総動員」を明言しているが、誰を投入するにも一抹の不安が付きまとうのが現状。第1戦で先発したトレイ・イェサベージも中4日で第5戦にも投げるとなると、長いイニングは期待できない。明日からの3連戦でブルペン陣が何とか持ち応えられるかどうかがブルージェイズの命運を左右すると言っても過言ではないだろう。
構成●SLUGGER編集部
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