フェラーリのルイス・ハミルトンは、F1メキシコシティGPで10秒のタイムペナルティが響いて8位でフィニッシュ。ペナルティの裁定には納得しておらず、不満を爆発させた。
ハミルトンは今回のレースで3番グリッドを獲得。レース序盤はランド・ノリス(マクラーレン)、チームメイトのシャルル・ルクレールに次ぐ3番手を走行しており、決勝での今季初表彰台も狙える状況だった。
しかしながらハミルトンには、コース外を走行してアドバンテージを得たとして10秒のタイムペナルティが出された。これはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)らとバトルを繰り広げていた6周目のターン4でロックアップし、芝生の上をショートカットしてフェルスタッペンの前でコース復帰したことによるものだ。
ハミルトンは、スタート直後にルクレールやフェルスタッペンをはじめ複数のドライバーがコース外を走行した件について触れ、次のように語った。
「僕のスタートはすごく良くて、ターン1、2、3と通過していったけど、コースは飛び出していない。他の人はショートカットしてポジションをキープしたのに、ペナルティが出されていない。イカれた話だ」
ペナルティについて説明を受けたのかと尋ねられたハミルトンは「僕の周りを走っていた人とほとんど同じような感じだったんだけど……」と不満げだったが、フェルスタッペンとのバトルは楽しんだと語った。
「レースらしいレースができたと思う。ただ、彼も(ターン2を)ショートカットしていたのに、10秒ペナルティになったのは僕だけだ」
なおスチュワードはこの一件について、ターン4で飛び出してコースをショートカットしたハミルトンが“持続的なアドバンテージ”を得たと判断。フェルスタッペンの前でコースに復帰しそのままリードを保ったため、10秒ペナルティとなったと説明した。
ハミルトンは、ターン4の出来事をこう説明した。
「フロントをロックさせてしまい、エスケープロードに行こうとした。でもあそこは恐ろしくホコリっぽい場所で、結局また芝生の方に戻ってしまった」
それでも、ハミルトンは「まだポジティブな面もあった」と語り、この厳しい日曜日の中でも前向きな姿勢を崩していない。
「これからどうなるか本当にわからない。でも挑戦は続ける。明日も起きてトレーニングして、準備を続ける。たとえ周りに協力的でない人がいても、それで立ち止まるつもりはない」

