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日本女子初! 藤井菜々子、“恩師に捧げる銅メダル”の裏にあった緻密な計算「上手くはまった」「今までと違うぞと」【世界陸上/女子20km競歩】

日本女子初! 藤井菜々子、“恩師に捧げる銅メダル”の裏にあった緻密な計算「上手くはまった」「今までと違うぞと」【世界陸上/女子20km競歩】

2025年9月20日、東京世界陸上8日目に行なわれた女子20キロ競歩で、藤井菜々子(26歳/エディオン)が1時間26分18秒(日本新記録)で日本女子競歩史上初の銅メダルを獲得した。

「メダルを目指して本気で取り組んできたことが結果に繋がって本当に嬉しいです。5月に膝を痛めてから気持ちが少し落ち気味だったんですけど、『トップ選手とは?』」と考える期間があって、先月、川越さんの訃報もあって。絶対にメダルを獲りたい気持ちに変わっていって、気持ちの大きさが今回は違ったなと。それが結果に繋がったと。練習がすごく順調で、今回は自己ベストが出ると思っていたので、必ず先頭集団でレースは進めていくと決めていて、それが上手くはまったと」

 藤井曰く「自分の思い描いた通りのレース」だった。レース序盤から粘り強く先頭集団に食らいつく。藤井にはある計算があった。

「35キロを歩いた選手が疲労を抱える中、私にはチャンスがあると。アレグナ・ゴンサレス選手が35キロは棄権していたので、その選手をマークしながら上手く歩けました」

 しっかりと先頭集団につき、中盤にペースが上がっても「まだまだいける感覚がありました」。「(選手が)どんどん絞られていく中でも余裕があったので、今までとここは違うぞと」感じていた藤井は、それでも一旦先頭集団から少し離れる場面があった。ここでも確かな計算があった。

「あそこは少し無理せずに。動きが少し固まってきた、時計がちょっと硬くなってきたので、のびのび歩きたいと思って一回距離を置かせてもらってカーブをうまく使いながら切り替えようと」
  警告2枚をもらった時点で「パリ五輪が過りましたが、コーチからしっかり足を低く持っていこうと。きつかったですが、『足を低く、低く』と唱えて、それでギリ持ったかなと思います」

 メダルへの強い思いで厳しいレースを乗り切った。

「ハイペースのレースに自分がついていけたのが嬉しかった。第1集団は自分の中で夢でしたが、その中のメンバーになれた、成長したなと思いました」

 この日、藤井は左胸上に喪章をつけて出場。2021年から師事した川越学氏が8月22日に脳卒中で死去(享年63歳)したためだ。

「急なことで私もたくさん後悔をして、苦しい思いがあってここに立ちましたが、きっと川越さんも私が落ち込むよりも元気に歩いている姿を見守ってくださる。そのほうが喜ぶと周りの人からも言われて。北海道の合宿から帰ってきた時は気持ちを切り替えて、強度を落とさずにで来たので、レース中も絶対に見守ってくれていると。喪章を確認しながら思いを持って歩くことができました」

 恩師に捧げるメダル。緻密な計算で勝ち獲った勲章だった。

▼女子20km競歩
金メダル マリア・ペレス 1時間25分54秒
銀メダル アレグナ・ゴンサレス 1時間26分06秒
銅メダル 藤井菜々子 1時間26分18秒 ※日本新記録

構成●THE DIGEST編集部

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配信元: THE DIGEST

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