9月20日、東京世界陸上8日目は男子20km競歩が行なわれ、世界記録保持者(25年=1時間16分10秒)の山西利和が1時間22分39秒の28位でメダル獲得はならず。痛恨の警告で2分間の待機が響いた。日本人最上位は初出場の吉川絢斗が1時間19分46秒の7位だった。
レース開始の約2時間前にスタートした女子20キロ競歩で藤井菜々子が日本女子史上初の銅メダルを獲得。勢いに乗って、男子競歩もメダルへ突き進んだ。
8キロ過ぎに山西が32分10秒でトップ通過。中国のチェン・ハイフェン、ブラジルのカイオ・ボンフィム、パウル・マクグラトらが先頭集団につく。
後半に差し掛かった13キロでは山西、マクグラト、チェン・ハイフェンの3強が先頭を歩く。14キロ手前にボンフィムが再び先頭に踊り出るが、山西らが再び抜き返す。
快調に先頭争いをしていた山西だが15キロ手前で審判から痛恨の警告3枚目を受け、ペナルティゾーンで2分間待機の罰則を受け、順位が大きく入れ替わる。大きなビハインドを追い、山西は必死に前を向いて歩く。
残り1キロでマクグラトが先頭。それを9秒差で王朝朝、4秒差でオルリアン・キニオンが追いかける。吉川絢斗が42秒差の7番手、丸尾知司がそれに続き入賞争いを繰り広げる。
19キロ手前で前回銅メダルのボンフィムが再び猛追して一気に先頭を歩く王朝朝をかわし、トップに踊り出る。パリ五輪銀メダリストがそのまま国立競技場に先に戻り、1時間18分35秒でフィニッシュ。ブラジルにこの種目初の金メダルをもたらした。
▼男子20km競歩
金メダル カイオ・ボンフィム(ブラジル) 1時間18分35秒
銀メダル 王朝朝(中国) 1時間18分43秒
銅メダル パウル・マクグラト(スペイン) 1時間18分45秒
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7位 吉川絢斗 1時間19分46秒
9位 丸尾知司 1時間20分09秒
28位 山西利和 1時間22分39秒
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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