来季の巨人はニコイチ作戦発動か。
今季、セ・リーグ3位に終わった巨人は来季に向けて、ヤンキース傘下の3Aサクラメントを退団した前田健太を獲得する可能性が出ている。マエケンは今季、シーズン途中にタイガースをDFA(事実上の戦力外)となり、マイナーリーグのチームを渡り歩いたが、メジャー復帰の夢は叶わなかった。と同時に「アメリカでは今年が最後のつもりだった」と明かしてる。すでに帰国し、日本球界復帰に向けて動き始めている。
日本球界は阪神×ソフトバンクの日本シリーズ真っ最中で、しかもドラフト会議が終わったばかり。12球団が本格的な戦力補強に動くのはこれからだろう。日米で実績があり、経験豊富な前田の獲得に乗り出す球団はあるだろうが、中でも先発投手陣が不安定
な巨人は有力移籍先のひとつに挙げられる。
ただ、現在の巨人には前田と同学年の田中将大が在籍しており、場合によっては来季の先発ローテーションに37歳のロートルコンビが名を連ねることになる。もちろん野球は年齢でやるものではないが、全盛時より間違いなく肉体的に衰えている2投手を常時、ローテーションに入れるにはリスクを伴う。
そこで前田入団の暁には「ニコイチ作戦」が実行される可能性が出てきた。ニコイチは中古車業界でよく使われる言葉で、例えば2台の事故車から1台の車を作り上げるという意味だ。スポーツ紙遊軍記者が言う。
「まさにそれです。つまり田中と前田を交互に出場選手登録して投げさせる、というプランですよ。例えば先発させた田中を前田と入れ替え、交互に投げさせれば、中5日で田中か前田のどちらかを先発起用できます。そうすればどちらも休養を十分に取ることができるし、登板時のパフォーマンスが落ちないかもしれない。仮に1人5勝ずつな、2人で10勝。それなら2ケタ勝てる投手が1人いるのと同じ。出場選手登録の時期が被らなければ、大きな問題はありません」
ただし、問題はある。球団OBが懸念するのは、
「もし来季がそれで成功しても近い将来、間違いなくツケが回ってくる。確かに来季の阿部慎之助監督は優勝を義務付けられているが、巨人の将来を考えれば、ベテランばかりに頼るのはどうか。優勝できなくても若手投手を育てる方が、巨人のためになる。阪神のように、自前で若手投手を育成するべきだと思う」
田中、マエケンの同学年コンビが同じユニフォームを着て戦うところを見たい人はいるだろうが、ちょっと短絡的ということか…。
(阿部勝彦)

