フェラーリのルイス・ハミルトンは、F1アゼルバイジャンGPのFP2でトップタイムを記録。チームメイトのシャルル・ルクレールを0.074秒上回った。
ハミルトンは、これはセットアップ変更によりブレーキングが改善した影響が大きいと考えている。
ハミルトンはFP1では13番手に留まっており、ブレーキングに自信が持てなかったため、このセッションを「めちゃくちゃだった」と表現した。90度のコーナーが数多くあるバクーでは、決して理想的な状況とは言えない。
一方FP2ではブレーキが「完璧」だったとハミルトンは感じていたが、あくまでフリー走行であり、セッション最後のプッシュラップでルクレールのスリップストリームを受けてトップタイムを更新していたこともあって、あまり楽観視はしないようにしていたという。
「FP1は少し混乱していたと思う。このサーキットではブレーキに絶大な自信が必要だけど、僕はブレーキに問題があった」
ハミルトンはFP2後に総説明した。
「すべてのサーキットは、僕がフェラーリで初めて走るサーキットなのでそれに慣れるのは容易ではない。FP2に向けていくつかの変更を行なってブレーキはついに完璧に機能するようになったんだ」
「ブレーキの面で大きなアドバンテージを得ることができた。この進歩をとても嬉しく思う。これは、チームとして僕たちが目指してきた方向性が正しかったことを示すものだ。皆の忍耐と懸命な努力に心から感謝している。その成果が、ようやく目に見える形で現れ始めているからだ」
一方、ルクレールはフリー走行で自身のポテンシャルをもっと引き出せたはずだと感じているという。フェラーリのこれまでのパフォーマンスには期待を示しつつも、FP2で不運に見舞われたマクラーレンが「別次元」にあると認めた。
過去4年連続、アゼルバイジャンGPでポールポジションを獲得しているルクレールは、勝利への期待を抑えている。
「まずまずだった。特に僕自身にはもっと大きな可能性があると思う。今日は素晴らしい仕事をしたが、全体的に僕たちはかなり強いようだ」
そうルクレールは語った。
「でも、大きな『しかし』がある。マクラーレンは文字通り別次元のようだ。ランドが非常に印象的なラップをいくつか完了できなかったから、明日は皆が驚くと思う」
「彼らと戦えるとは思わない。でも他チームと比べると、僕たちはまずまずの位置にいるようだ」
「現時点で優勝争いができるとは思わない。だが絶対にないとは言えない。2021年やここでの多くの予選で、不可能に思えたことが最終的には実現した。だから期待は捨てない。ただ可能性は低そうだ」
フェラーリのフレデリック・バスール代表は、チームのペースに満足感を示したものの、ルクレール同様マクラーレンの未知のペースがベンチマークだと指摘した。
「夢を見るのは決して良いことではない。我々は目の前の仕事に集中すべきだ。差は非常に僅かだ。マクラーレンは速いラップを完走できなかったが、彼らも速かった」
そうバスール代表はスカイスポーツ・イタリアに語った。
「メルセデスはおそらくエンジンのポテンシャルを最大限に発揮していなかったため、明日の状況は今朝見たのと同じく、全車が非常に接近した状態になるだろう」
「レースシミュレーションも重要だ。4~5周しか走れなかったが、非常に順調だった。我々は自らの走りに集中し、持っているものを最大限に活かす必要がある。良い金曜日だったが、他チームの燃料レベルは不明だし、彼らの真の実力も見ていない」

