高市早苗首相は10月28日に米トランプ大統領と首脳会談を行い、前の石破政権がアメリカと合意していた、日本が5500億ドル(約80兆円)の投融資をするなどの合意文書に署名した。
この約80兆円の対米投融資に対し、来日中のラトニック米商務長官は、YouTubeで公開されている米経済メディアのインタビューで、こう語っている。
「この投資で出た利益の90%はアメリカ国民、アメリカのものだ。日本には元本だけが返っていく」
いくら関税を下げるからといって、これでは「カツアゲ」だ。
ラトニック長官は具体的なプロジェクトとして、
「アメリカのジェネリック抗生物質は中国産だが、この資金を使い、アメリカ製に変える。アラスカの天然ガスプロジェクトにも投資する。このような投資はかつてない。トランプ大統領が自由に使える80兆円だ。私がいちばん誇りに思っている投資だ」
そう答えて高笑いしたのである。まるで「有色人種を脅して大金を手にした白人」のような顔つきだった。
もちろん「日本が金を出し渋ったら、すぐに関税を上げてやる」との脅し文句も忘れていなかった。
関税交渉の中で、関税を15%に下げる見返りに巨額投資をすると約束した80兆円。第二の国債といわれる財投債を基盤にした政府系金融機関が、民間企業に融資をして実施される。複雑な仕組みだが、財投債は日本国の信用を基盤にした債券で、国家予算とは別会計だが、結果的には国の借金であり、国民の血税だ。
2025年度の一般会計は115兆円だから、その7割がトランプ大統領の財布に入り、アメリカ国民のために使われる。日本の消費税は年間24兆円なので、3.6年分をアメリカのインフラ整備にあてることになる。食料品だけを無税にすることに渋チンな政府が、アメリカに対してはポチ状態だ。関税引き下げで恩恵を被った企業の法人税を上げて、返済してもらうしかない。
事情を知る外交筋が解説する。
「日本は世界的にも突出してアメリカ寄りで、関税交渉に合意した。韓国はこれからトランプ大統領と最終交渉をしますが、『日本のおかげで迷惑している』との声が出ています」
普通なら保守派が「国辱だ」と騒ぐが、署名したのが高市早苗首相だから文句も出ない。うまく日本からカツアゲできたからか、トランプ大統領はご機嫌だったという。
(健田ミナミ)

