実はその夏の冷えには隠れた原因があるといわれており、放置するとだるさや体調不良につながります。
そこで、今回は冷えのメカニズムと原因別に取り入れたい対処法を、あんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに教えていただきます。
夏なのに冷えるワケ

夏場は気温が高く、からだは温まりやすいはずなのに、手足だけ冷えてしまうのはなぜでしょうか。
原因は外部環境や生活習慣が絡みあっていることが多いのが特徴です。
たとえば、暑い夏はアイスや冷たい飲み物などを摂る機会が増えるでしょう。
しかし、暑い夏とはいえ冷たいものを摂取しすぎると冷えの原因になります。
ほかにも自律神経の乱れや運動不足、栄養の偏りなど、夏でも冷えてしまう原因はさまざまあります。
万年冷え性の“原因別”対処

季節を問わず、悩みのタネになり得る冷え性。
ここからは原因別の対処方法についてお伝えします。
筋量不足&座りっぱなし
筋肉は血液を押し流すポンプのような役割を果たしています。とくに下半身の筋肉量が少ないと、血液が心臓に戻りにくく、足先に冷えが残りやすいです。
さらに長時間座りっぱなしの姿勢は、血流を悪化させる大きな原因になります。
対策としては、デスクワークの合間にふくらはぎを伸ばすストレッチや、かかと上げ運動がおすすめです。
時間がとれない人でも、歯磨き中や電車を待つ間などのスキマ時間にかかとを上下させるだけで血流が改善されやすくなります。
加えて、軽いウォーキングやスクワットで下半身を鍛えると冷えにくいからだに近づけますよ。
たんぱく&鉄不足
筋肉や血液をつくる材料となるたんぱく質と、酸素を運ぶ役割を持つ鉄分は欠かせません。ダイエットや忙しさから食事を軽く済ませてしまうと、知らないうちに栄養が不足して冷えを助長することがあります。
肉や魚、卵、大豆製品などを意識して摂り、鉄分を含む赤身肉やほうれん草、レバーなどをバランスよく取り入れると効果的ですよ。
自律神経の乱れ
夏の冷え性にもっとも影響を与えるのが、自律神経の乱れです。自律神経は体温や血流をコントロールしていますが、冷房と炎天下の温度差、ストレス、不規則な生活などでバランスを崩すと冷えが悪化します。
改善のためには、生活リズムを整えることが大切です。
また、就寝前はスマホを控え、からだが冷えないように注意しましょう。
