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「全く浮かれていない」英2部首位クラブで躍動する29歳日本人、チェルシー英雄の“マジック”で変貌。4年間招集なしの日本代表への思いも吐露「プレミアで通用すると証明しないと…」【現地発】

「全く浮かれていない」英2部首位クラブで躍動する29歳日本人、チェルシー英雄の“マジック”で変貌。4年間招集なしの日本代表への思いも吐露「プレミアで通用すると証明しないと…」【現地発】


 チャンピオンシップ(イングランド2部)で首位を走るコベントリー・シティで、右ウイングを担う坂元達裕は、チームの主力として高い存在感を発揮している。

 10月25日に行われた第12節のワトフォード戦では、チームは前半だけで3得点を挙げた。

 試合開始早々、坂元が右サイドでボールを持つとスタジアムで「おおお!」と歓声が上がる。「タツ(坂元の愛称)なら何かを起こしてくれる」というサポーターの期待がひしひしと伝わってくる。

 その期待に応えるように、開始3分に右サイドでボールを受けると、ドリブルで切り込みながら左足でクロスを上げる。中央で待っていた味方FWのブランドン・トマス=アサンテのヘディングにピンポイントで合わせ、先制ゴールを奪う。ガーナ代表ストライカーが、「ほとんどタツのゴールだよ」と謙遜するように坂元を指差しながら控えめなゴールパフォーマンスを見せたのが印象的だった。

 1点を追加して迎えた42分には、坂元が相手DF4人に囲まれながらもペナルティエリアの外から左足を振り抜きゴール右隅に見事にボールを叩き込む。後半に1点を返されたものの、コベントリーは3-1で勝利を収め、6連勝(8勝4分け)で首位を維持した。
 
 まさに絶好調といえるスカイ・ブルーズ(コベントリーの愛称)だが、現地サポーターの言葉を借りるならこれは「異常事態」らしい。チャンピオンシップでは主に中位に甘んじてきたクラブは、シーズン序盤は常に低空飛行、後半で徐々に順位を上げることが多かった。

 昨シーズンも11月末にチェルシーの英雄としても知られるフランク・ランパード監督が就任してから、降格圏ギリギリだったチームが上昇気流に乗り、プレミアリーグ昇格プレーオフ圏の5位まで順位を上げることに成功した。

 そんな過去があるため、首位に立ってはいるものの、地元サポーターは浮かれてはいないようだ。長年、シーズンチケットを購入して応援しているという熱狂的な女性サポーターに話を聞くと「首位に立ったことがないからどうやって喜んだらいいか分からない」と困惑したように笑って話す。

「今季2点目も決めたし、きっと本人も良い気分だろう」と考えていたが、取材エリアに姿を見せた坂元の表情は、「勝って兜の緒を締めよ」という言葉がぴったりなほど冷静だった。

「みんな全く浮かれていないですし、毎試合地に足をつけてやっているのがこのチームの強さだと思います。タフなリーグなのでこの調子を維持するのはなかなか難しい。もちろんそこを目指してはいますけど、うまくいかなくなった時に這い上がる力が僕らにはある。個々の選手も性格も素晴らしくて、『余裕だろ』という人は誰もいない。むしろ油断したらやられるという気持ちで毎試合臨んでいます」
 
 コベントリー「らしからぬ」強さについて、長年チームを取材している現地紙『コベントリー・テレグラフ』のアンディ・ターナー氏について訊くと、「それはフランク・ランパード監督の“マジック”なんだよ!」と冗談半分に話した。

 イングランド代表で活躍した指揮官が選手にかけた『マジック』とは何なのか? 

「監督は大事な部分をトレーニングやミーティングでしっかり伝えてくれるから、みんな目指すべき意識が明確になってうまくいっていると感じますね。細かい守備のスプリントや守備のスイッチの入れ方などをミーティングビデオで説明しながら『こういう細かい頑張りが全てを変える』と僕たちに言っています」

「実際、ボールを奪われた時に全員が素早くトランジション(切り替え)できるときにチャンスが生まれている。僕も試合に出続けられていますけど、数字(ゴール数)は欲しいです。でも数字を出せていない分はしっかり守備で見せないと。守備の頑張りに加えてチームの連動がうまくいっていて、目指すべきプレーをチーム全体で理解できているのが結果に現れているんだと思います」(坂元)

 特に坂元の守備力はチームに加入した2年前から大きく向上した。当初は言語の障壁もあり、当時のマーク・ロビンズ監督から「タツは何をしたら良いのかよく分かっていない」と周囲との連携と守備面で厳しい指摘を受けたこともあった。だが、ランパード監督が攻守の切り替えとプレスの掛け方を丁寧に落とし込んだことで、坂元含めた攻撃の選手たちによる強度の高い連動した守備が実現できている。
 
「今は守備が楽しいですね」と目を細めるレフティは、セレッソ大阪に在籍していた2021年を最後に日本代表からは遠ざかっている。

「もちろん代表に入りたい気持ちはありますけど、現にこうしてチャンピオンシップで戦っていても呼ばれていない。僕ももう29歳ですし、このままの活躍では入れないと思う。呼ばれるためにはプレミアで通用することを証明しないといけないので、代表については深く考えていません。今のチームで活躍することしか考えていないですし、この年齢で呼ばれる活躍を見せれば、呼んでもらえると思っています」

 日本代表の右サイドには、久保建英(レアル・ソシエダ)はじめ、10番を背負う堂安律(フランクフルト)、伊東純也(ヘンク)など欧州5大リーグで結果を残したアタッカーがいる。

 だが、坂元が持ち味とする切り返しや高精度のクロスに加えて、イングランドで身につけたプレスバックとボールを奪う力をより高い舞台で披露できれば、代表スタッフの目に留まるはずだ。

「代表入りの条件はプレミアリーグ?」という最後の問いに、「と思っていますね」と自信を持って答えた坂元。コベントリーの強さが、来年の5月に「異常事態」から「正常運転」に変われば、来季には、このドリブラーをプレミアリーグで見られるかもしれない。

取材・文●Shun Ide

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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