アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、F1メキシコシティGPの決勝スタート直後に複数のドライバーがターン2と3を直進したことを受けて、FIAのスチュワードが「反対側でも見ていたのだろう」と非難した。
アロンソは14番手からレースに臨んだ。スタート直後の接触でポジションダウンする場面もあったが、その後ポジションを取り戻しレースを続けていたものの、トラブルの予防措置としてレース半ばでリタイアとなった。
アロンソはシャルル・ルクレール(フェラーリ)やマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、カルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)、リアム・ローソン(レーシングブルズ)といったドライバーがコース外を走り、コース内に留まったドライバーよりもいくつかポジションを上げたと不満を持っている。
「僕たちはいくつかポジションを上げた。ターン1に向けてアグレッシブに向かい、すべてが順調に見えた」
そうアロンソはF1 TVにそう語った。
「だが数台のクルマがターン2とターン3を直進し、その後3~4台分も前で再合流した。これは少し不公平だと思う」
「FIAが1周目の1コーナーで、2回連続で”反対側”を見ていたのだろう。だから、教訓になったよ」
そう皮肉ったアロンソは、ESPNに対してさらにこうも語っている。
「コースを通れない時はカットが許される。接触を避けるために回避動作をしなければならないこともある。それは許される。やってはいけないのは、全開で走り抜けて2~3ポジションを上げることで、通常はそのポジションを戻さなくてはいけない」
「FIAの方が、より多くの情報を持っていたはずだ。彼らはポジションを戻す必要がないと判断したのだろう。次に同様の状況が起きた時はアドバンテージを得られるようにトライしてみよう。今度は逆の立場になりたい。いずれにせよ、常にベストを尽くすだけだ」
アロンソの不満は止まらず、スカイスポーツF1には次のように語った。
「3人のドライバーが最初のコーナーをカットしながら、そのまま順位を維持できるのが理解できない」
「まるで、全てをリスクに晒すことを許しながら、失敗したら免罪符を渡すようなものだ」
「ここではほぼ毎年見ている光景だ。昨年はカルロス、一昨年はシャルル、10年前はルイス(ハミルトン)だった。まるで芝刈り機のレースのようだ」

