海外の“爆速エンジニア”に見た、開発のあり方自体の変革
そんなとき、Aは海外でエンジニア出身の起業家Cと出会います。Cはかつて自らの事業を畳んだ経験があり、その時は次の起業に向けた準備期間で、たまたま安価に仕事を発注することができました。彼は世界的にトップレベルの技術を持つエンジニアでした。
AがスポットでCに開発を依頼したところ、数日で成果物が納品されました。しかもコードの品質も高く、短期間での安定稼働を実現。話を聞くと、Cは「バイブコーディング」(生成AIと協調しながら対話的にコードを書くスタイル)を使っていました。
Bであれば数カ月かかると言われた作業ボリュームを、Cは数日で終わらせる。もちろん、Cが世界トップレベルのエンジニアであることは事実です。しかしAは、個人のスキル差以上に「開発という営みの構造」が変わりつつあることを感じ取ったとのことです。
非エンジニアでも“作れる”時代に──友人が体験した3日間のバイブコーディング
その後、Aはある顧客から「このツールを作れないか?」と相談を受けます。プログラミング経験はゼロ。それでもAは「やってみます」と答えました。Cの助言で、Devin(ソフトウェア開発を自律的に行うAIエージェント)を契約し、AIと対話を重ねながらPythonで開発を進めます。
そして、これまでの経験から「タスクを細分化して伝えれば良さそうだ」と気付き、わずか3日で顧客向けのプロトタイプを完成させてしまったのです。
「AIと話しているうちに、いつの間にか動くものができていました」
Aの感想には、少しの驚きと確信が混じっていました。“作る”という行為が、専門職の枠を超え始めた瞬間です。

