
俳優の中村ゆりが、10月29日に都内で開催された映画「平場の月」完成披露試写会に、主演の堺雅人、共演の井川遥、坂元愛登、一色香澄、椿鬼奴、吉瀬美智子、大森南朋、メガホンをとった土井裕泰監督と共に登壇。撮影時のエピソードを語った。
■「勘違いしちゃうぐらいに優しく褒めてくださって…」
本作は、2018年に刊行され現在までに発行部数25万部を突破し、「第32回山本周五郎賞」を受賞した朝倉かすみ氏の同名小説を映画化。中学時代の初恋の相手同士である男女が再会し、引かれ合うストーリーで、「こんな“大人の恋愛小説”は読んだことがない」などと話題を呼んだ。発売当初から映画化の要望が多数寄せられ、30社以上からのオファーを受け、このほど映画化された。
8年ぶりの映画主演となる堺が等身大の主人公・青砥健将役、井川は青砥が中学生時代に思いを寄せていた須藤葉子を演じ、中村は須藤の妹・みっちゃんを演じている。
井川の妹役ということで「本当に光栄な役」と喜んだ中村。堺、井川とはこれが初共演で「本当にお二方とも細かいことに気付いてくださって、すごく褒めてくださるんですね。勘違いしちゃうぐらいに優しく褒めてくださって。そういうところは先輩として私も見習わないといけないと学ばせていただきました」と述懐した。
続けて「私が今まで拝見してきた井川遥さんコレクションの中で、自分の“推し井川遥さん”の作品を井川さんにお伝えできたんですけど、それが結構マニアックだったらしくて(笑)。『ゆりちゃんちょっと変わってるね』って。『“変わってるね”を頂いた!』と思ってうれしかったです」と、“推し”の井川からもらった言葉を明かした。
■井川、中村の“妹感”を称賛「いい雰囲気になりましたね」
ちなみにそのマニアックな作品は「NHKで李相日監督とやられた『鼻』という作品だったんですけど、ちょっと泥だらけになっていて、今まで見たことのない井川遥さんを見られますので、皆さんぜひご覧ください」と、過去の井川の出演作をアピールしていた。
そんな中村との現場に、井川は「姉妹ってこんな感じだよね、って感じで。2人の性格は対照的なんですけど、姉妹感があって。みっちゃん(中村)がいてくれて、(堺演じる青砥と)3人のシーンはいい雰囲気になりましたね」と、“妹”との共演を振り返った。
また、舞台あいさつ終盤では、キャスト陣がそれぞれ鑑賞前の観客に一押しのせりふ(シーン)を語る場面も。
これに中村は、堺と井川演じる青砥・須藤のシーンを挙げ「青砥がお姉ちゃんにプレゼントするシーンがあって、そのシーンのやりとりが本当にかわいくて!大人だからこそのファニーなやりとりがあるので、注目して見ていただきたいです。かわいくてニヤニヤしながら見ていました」と、笑顔でプッシュしていた。
映画「平場の月」は11月14日(金)に全国公開。
◆取材・文=月島勝利(STABLENT)

