F1メキシコシティGPをリタイアで終えたリアム・ローソン(レーシングブルズ)は、その原因となった接触相手のカルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)の動きを批判している。
ふたりが接触したのは、スタート直後のターン1。フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がエステバン・オコン(ハース)のリヤにヒットした後のことだった。サインツJr.は低速のオコンを避けるために左にハンドルを切り、アウト側にいたローソンにぶつかってしまった。
サインツJr.はタイヤとホイールのダメージを受けたが、レースをほぼ走り切ることができた(最終的にレース終盤にスピンし、チェッカーを受けられなかったが……)。一方でローソンはこの接触により、早々にリタイアせざるをえなかった。
ローソンは“レースを台無しにした”サインツJr.の動きに批判的だ。
「ターン1では多くのドライバーがスライドしていたけど、僕はカルロスの横で十分なスペースを残していた。彼はシケインをカットしようと決めていたんだと思う」
ローソンはそう語る。
「でも彼は左側を見ていなかった。僕はすぐそこにいたのに、彼は突っ込んできた」
「最悪だったよ。正直、もっと意識を高めて貰わないとね。僕のマシンは側面が壊れてしまって、リタイアせざるをえなかったんだ」
ローソンはこの件についてサインツJr.と話すかどうかを訊かれると、こう答えた。
「どうだろう、あまり言えることはないね」
「彼が故意にやったとは言わない。意図的に僕にぶつかってきたわけではないと思っているけど、まあ、よくあることだ」
「1周目のターン1であって、かなりカオスな状況だったことも理解している。でも僕達はみんな、何が起きているのかを認識しようとしていたし、左を見ずにシケインをカットするなんて、あり得ないよ。彼が僕に激しくぶつかってきたことで、フロア側面もフロントウイングも壊れ、僕のレースは台無しにされてしまった。あの後は1周3秒も遅かったんだ」
なおサインツJr.はこの接触について、誰かを攻めたりはせず、自分に責任があるとも語らなかった。
「ターン1に3、4台並んで入っていって、大混乱だった。メキシコだといつものことだけど、3~4台が横並びで難しい状態だったんだ」と、サインツJr.は語った。
なおこの衝突もあり、レーシングブルズは3戦連続でノーポイント。一方でハースが大量得点を獲得したことで、レーシングブルズ、アストンマーティン、ハース、ザウバーによるコンストラクターズランキングでの6位争いはますます激しくなっている。わずか12ポイント差の中に、この4チームがひしめき合っている状況だ。

