いとこ同士の結婚のデメリット4つ
日本では、いとこ同士の結婚は認められていますが、世界では、いとこ同士で結婚することを近親婚として禁じている国も少なくありません。
江戸時代等には盛んだったいとこ同士の結婚は近年減少傾向にあり、有名人でもいとこ婚の割合は少なくなっています。
いとこ同士での結婚には、どのようなデメリットがあるのでしょうか。一般的なデメリット4つを紹介します。
1:子供や孫への影響がある
結婚すると子供を授かることも自然に起こり得ます。子供に関して、血が濃いと天才が生まれることが多い等という話もありますが、世界ではいとこ同士の結婚を禁じている国が存外多いように、血の濃さが子どもへ影響するのではと考える人たちは少なくありません。
また、かなり近親同士での子供は、遺伝の問題で、本来ならば弱い劣勢のものが遺伝されやすい傾向にあるため、血が濃いことによる子どもへの先天的な障害や奇形を有するリスクを心配されることも多くあります。
四親等先のいとこ同士のように、血縁関係にある人との結婚で直接子どもに影響がでなくても孫世代以降に影響がでる可能性があります。
2:周囲が認めてくれないことがある
日本の法律ではいとこ婚は禁止されていません。しかし、血縁的にはそれなりに近い相手との結婚ですので、遺伝や心情の面でも周囲に心配されることも少なくありません。
「血の濃さ的に、大丈夫なの?」等疑問をもたれることもあるでしょう。遺伝のことも必ず影響がないとは言い切れません。心情的には、多くの人がある程度血縁関係のない相手との結婚を推奨しています。
そのため、周囲からの目はあまり優しくなく、説得を試みてもなかなか認めてくれないこともあります。
3:離婚後に親戚と気まずい
いとこ同士で結婚をして、仲良くできている間は良いのですが、もしも離婚に発展してしまったら、気まずくなるのは自分たちだけではありません。
いとこ同士で結婚したのに離婚するということは、下手すると親戚同士も仲が悪くなるなど影響を与えることがあるので、そのことは考えておかなければなりません。実際にいとこ婚した有名人の中にも、両親が反対してお互いの両親が何度も話し合った、というケースがあります。
元夫婦となった際には、夫婦の両親である親同士の兄弟姉妹仲も気まずくなります。かつては仲の良い親戚付き合いをしていたのに、いとこ同士の結婚と離婚をキッカケに疎遠になってしまったということが起こる可能性があります。
4:揉め事を周りに相談しにくい
いとこ婚は周囲に認められにくいこともあるため、夫婦間に起きたズレや揉め事を周囲に相談するのも難しくなるという特徴があります。
また、実の親に相談するとしても、親にとって子供の結婚相手は兄弟姉妹の子である、姪や甥にあたりますので、血縁関係のある間柄になります。夫婦間の揉め事が血縁関係を巻き込む大きい問題になりかねないので、相談しづらいでしょう。
いとこ同士で結婚した有名人6人
いとこ同士での結婚では、血縁関係があるからこそのメリットも多数あるが、遺伝的な面等、血縁関係にあるからこそのデメリットも少なくはないことが分かりました。本項目では、実際にいとこ同士で結婚している有名人6人を紹介します。
1:アルベルト・アインシュタイン
アルベルト・アインシュタイン氏は、1921年に相対性理論でノーベル賞を受賞したドイツの物理学者です。舌を出した写真が有名で、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
前妻と離婚後に、いとこにあたる、エルザ・ローウェンタール氏と再婚しています。
アインシュタイン氏は、恋多き男性であり多数の女性と関係を持っていたことが後世でも語られていますが、妻のエルザ氏は、知っていたにもかかわらず寛大にも許容してみせていたといわれています。
2:岸信介
第56、57代総理大臣であり政治家である岸信介(きし のぶすけ)氏もいとこ同士で結婚し婿養子になっています。また、実の兄弟である第61、62、63代総理大臣の佐藤栄作氏も、母方のいとこと結婚し婿養子になっています。
3:芥川比呂志
「羅生門」や「蜘蛛の糸」などで知られる作家の芥川龍之介氏の息子で、俳優で演出家の芥川比呂志(あくたがわ ひろし)氏も、日本の随筆家である瑠璃子氏といとこ同士で結婚しています。
4:菅直人
現在、立憲民主党所属の衆議院議員であり、第94代総理大臣だった菅直人(かん なおと)氏も、日本のエッセイストでもある、菅伸子(かん のぶこ)氏といとこ同士で結婚しています。
5:村上信夫
帝国ホテルの初代総料理長で、日本にバイキング方式での食べ放題形式を確立した、フランス料理人である村上信夫(むらかみ のぶお)氏もいとこ同士で結婚しています。
6:色川武大
色川武大(いろかわ たけひろ)氏は直木賞受賞経歴がある日本の小説家です。色川氏と妻の母親同士が姉妹であり、いとこ同士で結婚していたことが知られています。
