石の上にも三年、は嘘?
そしてもう一つ、「こうすれば良かった」と多くのひとが語ったのは、「我慢しすぎずに、次の人生への一歩を踏み出せばよかった」ということ。
浮気騒動の際は、精神的に限界がきて、実母にも相談したという千里さん。ご両親は東京とはいえ23区外に住んでいることもあり、頻繁には行き来できないので、これまで夫に対する違和感は話していませんでした。
顛末を聞いた母親は、しばらく考えたあと、こう言ったそうです。
「どうしても我慢できなくなったらば、子どもを連れてうちに帰っておいで。でも、もう少しだけ頑張ってみたら。子どもたちを愛して味方になってくれるひとは、この世に1人でも多い方がいいよ。お義母さんだって、千里のことはともかく、孫は可愛いはず。きっとこの先困ったときに、子どもたちを助けてくれるよ。もちろん卓也さんだって、子どもの前で及第点ならば、いたほうがいいと思うよ」
その言葉を聞いて、胸が痛くなったという千里さん。息子さんが6年生になり、中学受験勉強が本格化するタイミングでもありました。経済的にも、夫の力は必要です。
引用:『夫婦の選択 〜結婚生活、幸せですか?〜』より
このとき取材した方は、なんとこの後、長い間我慢を重ねていきました。もちろん、それは家族のトータルのメリットを考えての母としての決断だったのですが、のちに、「それは無駄な時間だった。あそこで決断しなかったことでモラハラが加速した」と涙を流していました。
このように、家族のために必死で考えたことも、あとから考えるとほかに方法があったのではと後悔した方が多数いらっしゃったのです。ぜひ、トラブルがあったときは、友人や親、あるいは区の相談会など、さまざまな方法で客観的な視点を取り入れてください。
ひとりで悩むよりも、いい作戦がきっと出てくるはず。
夫婦の物語は、100人いれば100通り。そのことを痛感した3年間でした。だからこそ、どのようなケースがあるのか、渦中で彼女たちがどのように決断したのかを知ることができると心強いですよね。
一度しかない人生、楽しく、たくましく、自分らしく、進んでいきましょう。
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