モビリティリゾートもてぎで2025年スーパーGT第8戦の公式予選が行なわれ、GT500クラスは逆転タイトル獲得を狙う38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)がポールポジションを獲得した。
ランキング4番手でもてぎに乗り込んできた38号車CERUMO。ランキング首位の1号車au TOM'S GR Supraの坪井翔、山下健太組とは9.5ポイント差であり、逆転タイトル獲得には表彰台が絶対条件。38号車がポールトゥウィンなら、1号車が3位以下で戴冠という差だが、まずはひとつ大きなハードルをクリアした。
とりわけ、石浦は今季限りでGT500クラスでの挑戦を終えることを7月に発表済み。それだけに石浦本人にとってもチームにとっても、特別な週末となっている。
予選記者会見に出席した石浦は、「応援の力に助けられてすごいミラクルが起きている気がする」と語った。彼曰く、マシンは走り出しからかなり仕上がっていたという。
「来る前から僕のラストレースのために、みんなで頑張ろうと声をかけてやってきてくれて、今日も走り出しから車がすごく仕上がっていて、自分が乗っているときからそんなに触っていません」
「予選でも本当に気持ちよく走れたし、その時のフィーリングからしても、大湯ならこのままのセットアップでいけるなという感覚がありました。そういうクルマを大湯だけじゃなく、チームみんなが用意してくれたので、本当にありがたいです」
Q2で見事なアタックを決めた大湯は、ポールポジション獲得を強烈に意識していたようだ。
「石浦選手のラストレースということもありますし、かつチームとしてもチャンピオン争いに絡めるところまで成長してきているので、最後の最後まで望みをつなげた状態で、石浦選手に走ってもらいたいという気持ちもありました」
「何が何でもまずポールというところをすごく意識して、このレースウィークに臨んでいました。トラブルとかも、なかったわけじゃないんですけど、チームとしても今すごい士気が高まっている中で、集中力を切らさず、柔軟に対応してくれているので、それがあってのポールだなと噛み締めています」
だがライバルもさる者。1号車の坪井は大湯に0.175秒差のタイムを記録し、決勝レースは2番グリッドからのスタートとなる。
そんな状況に、大湯は「気を遣ってほしいなと思っています」とコメントし、会見場は爆笑に包まれたが、石浦はやれることをやって、子どもたちやファンにとっても良いレースだったと言われるようなレースをしたいと意気込んだ。
「お膳立てしていただいて、明日の緊張感がめっちゃ高まったなって(笑)」
そう石浦は笑った。
「昨日、GR(TOYOTA GAZOO Racing)ドライバーのミーティングで何とぞよろしくお願いしますと、2人でみんなにお願いしたので、願いが通じるといいなと思ってるんですけど、とはいえ3連覇を目指しているチームとドライバーなのでもちろん手強いことはわかっています。僕らは勝つ以外ないチャレンジャー的な感じなので、やれることをやるだけです。敵を意識してというよりは、単純に力を出して勝たないといけないなと思っています」
「僕にとっては、ラストイヤーで2勝できたら、本当にそんな最高なことはないなと思うので、それを目指したいです」
「今回、家族が来てくれていて、子供たちもレースを見て覚えててくれる年になっているので、かっこいい姿を最後に見せて、終わりたいなと。500を降りるって言ったら泣いちゃった子もいたので、まずは今日こう活躍しているところを見てもらえたし、この先ずっと記憶に残るようなレースになれば、一番いいなと思っています」
「ファンの方も、終わった後に本当にいいレースだったなって思ってもらえるような、そういう走りを明日もしたいですね」
大湯は、ポールポジションのアドバンテージが大きいもてぎで優勝し、石浦に有終の美を飾ってほしいと語った。
「もてぎはポールポジションの価値がかなり高いサーキットになっているので、それを活かして今季2勝を狙いたいです。チャンピオンを取れるかどうかというのはもちろんレースの流れもありますので。(石浦の)ラストランとして、本当に良いレースを飾って終わってもらえたらいいかな、というふうに思っています」

