「クラブ選択」と「ティーアップ」でも戦略を強化できる

【クラブ選択】
ピンまでの距離を打てるクラブ、その前後のクラブの合計3本から選択し、さまざまな攻め方を考えるクセをつけることが大事。
パー3のティーショットは、多少のミスをしても必ずグリーンまで届く番手を選んでください。たとえ1ヤードでも「届かない」と思ってしまうと、脳は“リキむ”信号を出し、ミスを誘発します。奥に池などの危険地帯がある場合をのぞいては、オーバーを嫌がらずに大きめのクラブで打つ。そもそもコースに行って、練習場と同じ力感で打てているアマチュアはほとんどいないので、大きめの番手でリラックスして打つくらいでちょうど。風が強いときは、大きめの番手でハーフショットすると弾道が低くなり、風の影響を抑えられます。
クラブを決めたら、次はティーアップ。まずは“スタンス”と“ボール位置”の両方が、平らになるところを見つけてください。なるべく練習場と同じような環境を作ることが、ショットの成功率を上げるコツ。さらに、なんとなくティーマーク間の真ん中にセットするのではなく、ピンポジションやコースロケーション、自分の球筋に合わせてティーイングエリアの横幅を広く使いましょう。

ドローの人は左端から右サイド、フェードの人は右端から左サイド狙いで構えると、ホールをボールが曲がっていく方向へ広く使えるので、ミスしてもリスクが少ない。

2クラブレングス以内まで後方に下がることもできる。ティーマーク付近は、打つ人が多くライが 荒れがち。芝がキレイに残っているうしろのエリアがオススメだ。

ボールをクリーンに打てるくらい(写真左)が通常だが、スコア100前後の人は、1センチ程度浮かせるのがオススメ(写真中)。地面とボールの間の”許容範囲”を広げることで打ちやすくなる。ただし「高すぎ」(写真右)るとフェースの上っ面に当たり、飛距離を大幅にロスしてしまうのでNG。
「グリーンセンター」とは左右の真ん中だけではない!

”グリーンのセンター狙い”が基本ですが「左右の幅の真ん中とカン違いしている人が多いですね」(写真左)と奥山。センターとは前後の縦幅の真ん中も含まれる。左右だけでなく、前後にも安全圏を作ろう。
ショットの型を覚えこませ本番で演じる
練習場ではうまく打てるのに、コースだとミスが頻発する人はスイングの「リズム」が崩れている可能性が高い。そこで前出の「コースレイアウトチェック」「クラブ選択」「ティーアップの工夫」と合わせて「リズム」を意識しましょう。
「イチ・ニ・サン」のリズムに合わせて「アドレス・トップ・フィニッシュ」の順でスイング。フルショットとハーフショット、どちらも同じように行なってください。さらに、バランスのよいフィニッシュをとるように心がけると「スイング中の緩み」「ミスを怖がってのリズムのバラつき」を防ぐことができます。いいスイングができたらカッコいいフィニッシュがとれるのではなく、美しいフィニッシュを目指すことでスイングもよくなるのです。

そして、これをコースで実践するには「ダンサーが踊る」のと同じように「覚えたスイング(振りつけ)をやりきる」ことがポイント。「お客さんにどう思われるか?間違えないように踊れるか?」などと心配していたら、いいダンスなんて踊れませんよね?練習したとおりの“振りつけ”(スイング)を気持ちよく演じましょう!

フルショット(上)とハーフショット(下)の両パターンを練習し、実際のコースでも得意なスイングを選択。「アドレス・トップ・フィニッシュ」それぞれのポジションと「イチ・ニ・サン」の数字をリンクさせることで、ナイスショットのリズムを体に覚えさせる。

正しくボールコンタクトすることに意識が向きすぎてしまうと、自然なスイングができない。「フィニッシュへ」の意識もきちんともとう。

