
TVアニメ『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』ビジュアル (C)柴田ヨクサル/ヒーローズ・Tojima Rider Project (C)石森プロ・東映
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東島たちは本気だが「昭和ライダー世代」ではない?
放送中のTVアニメ『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』は、本気の「仮面ライダーごっこ」に人生を賭ける登場人物たちの活躍が描かれ、往年のファンも注目しています。放送の度にさまざまな考察がされているようですが、そのなかでも「時代設定」に関するものが一部のファンの間で過熱しているようです。
作中では主人公である「東島丹三郎」は40歳。「岡田ユリコ」は24歳で、「島村一葉」は32歳、「島村三葉」は27歳という年齢設定になっていました。こうして並べるとわかりますが、主要キャラである彼らは1971年に放送開始した『仮面ライダー』の直撃世代というわけではありません。
こうしたことから、主要キャラたちが「仮面ライダー」シリーズとどうやって巡り合ったのかが、一部の視聴者には気になるようです。もっとも、このなかではユリコについては「父親の持っていたビデオを見た」という設定から比較的納得感がありました。
劇中ではスマホを使用してメッセージアプリのようなものでやり取りしていることから、時代設定はあきらかに現代のものとなっています。それゆえに、東島たちが昭和ライダー世代にしては若すぎることが一部視聴者には納得いかず、さまざまな考察がされる要因となっているのでしょう。
もちろん、筆者もこの時代設定がだいぶズレていることに違和感がありますが、同時に冷静に考えると納得できる答えを簡単に見つけることができました。

初代『仮面ライダー』の放送は1971年。子供時代に同作に熱狂した人の多くは、今では60歳以上? 画像は「ダブルライダー」活躍のエピソードが収録された「仮面ライダー VOL.16」DVD(東映ビデオ)。
設定の謎を解決する「コロンブスの卵」とは?
違和感を払しょくする答え。それは『東島ライダー』はフィクションだということです。元も子もない結論ですが、もっとも理にかなった結論でしょう。
本来、『仮面ライダー』本放送時のブームを味わった世代は、現在60歳前後くらいだと思います。今後の『東島ライダー』に還暦のキャラが出るかはわかりませんが、本放送世代だとすると、東島たちは20歳ほど年寄りでないとつじつまが合いません。
これに関して考察すれば、ヒーローにあこがれながらも肉体の限界を感じるのは40歳くらいからでしょう。そう考えると、東島たちの年齢設定に納得ができます。つまり物語のテーマといえる部分は「肉体の衰えを感じながらも精神力で補う」と考えられます。
この部分をコメディタッチも加えて見せることで、一定の年齢層に訴求する物語となっていると思うのです。作者である柴田ヨクサル先生の作品に込めた意図はわかりませんが、筆者はそう感じました。
物語がフィクションだと納得すれば、この世界の「仮面ライダー」シリーズは40年くらい前に放送されたもの。……そう考えることができるでしょう。なにしろ「ショッカー」がリアルにいる世界ですから、フィクションの『仮面ライダー』が放送されて広く認知されていること自体に矛盾を感じます。
現代と近しい世界観の物語は、ついつい実在の時間軸で考えてしまいがちですが、肩の荷を下ろして物語を純粋に楽しむ余裕を持った方がいいのかもしれません。今回の『東島ライダー』は、まさにそうしたケースのひとつではないかと思います。
